国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
計測・制御工学
担 当 教 官 清水 昭博、多羅尾 進
学年、学科等 4年 機械工学科 通常講義
単位数 期間 必修 3 単位 通期 週2時間 (合計 60 時間)
授業の目標と概要
計測工学:各種の基本的な物理量,工業量に対する機械計測の原理や手順を理解することを目標とする.基礎とし
て,単位,次元,標準,トレ-サビリティ,有効数字,近似式,不確かさの概念,及び各種物理量等を扱い,機械工
学の各分野における計測の考え方等を理解する.
制御工学:制御系の入出力特性を表すために必要となるラプラス変換,伝達関数,フィードバック制御系の安定判
別,さらに加えてフィードバック制御系の設計に関する基本事項等について理解する.
カリキュラムにおける位置づけ
計測工学は,横断的な学門であり,様々の技術を利用して知りたい物理量の大きさを数値化することを考える.工学
的な他の全ての学門はこの進展に支えられていると言っても過言ではない.制御工学においては,ロボット機構,応
用メカトロニクス,メカトロニクス,システム制御,センサー工学,ロボティクス,メカトロニクス特論等に関連し
た系の取り扱いについて基本的な内容を学ぶ.
授業の内容 時間
[計測]
1.1 計測の基礎 4
 計測と制御,計測の目的,
 計測と測定,直接測定と間接測定、零位法と偏位法
 量と単位,SI(SI単位と接頭語),トレーサビリティ,単位と次元,有効数字(桁数)
1.2 不確かさと精度 6
 誤差の定義、不確かさの定義,不確かさ(誤差)の種類と原因,
 不確かさ(誤差)と相対不確かさ(誤差率)
 精度,正確さと精密さ,
 不確かさ(誤差)の法則,
 不確かさ(誤差)の伝播,合成誤差、総合誤差、合成標準不確かさ
 確率分布関数,
 不確かさの評価
1.3 信号の処理と分析 4
 最小二乗法,オペアンプ,ホイーストンブリッジ,フィルター,サンプリング周期とエイリアシング
前期中間試験 1
[計測]
1.4 長さ,角度,面積,体積、形状の計測 4
 長さの標準,標準尺,光波干渉法,バーニヤ,マイクロメータ,光てこ,差動変圧器,空気マイクロメー
タ,ダイヤルゲージ,長さの誤差の要因,アッベの原理
1.5 質量,力,トルク,圧力の計測 2
 キログラム原器,てんびん,ロバーバルの機構,力の標準,ひずみゲージ,動力計
1.6 温度,湿度計測  4
 温度の標準,水の三重点,ガラス棒温度計,熱電対,サーミスタ,測温抵抗体,放射温度計、湿度計
1.7 時間等の計測 2
 時間の標準,時計の種類,振り子時計,てんぷ時計,水晶時計,原子時計
1.8 流量等の計測 2
 ピトー静圧管,ベンチュリ管,オリフィス,ロータメータ,超音波流速計,熱線流速計,レーザードップ
ラー流速計、各種粘度計

(続き)
教科目名
計測・制御工学
授業の内容 時間
前期末試験 1
[制御] 3
2.1 機械制御とは
 フィートバック制御とは何かを理解する. 3
2.2 制御系解析の方法
 ラプラス変換と伝達関数を理解する. 4
2.3 基本要素の伝達関数
 基本要素の伝達関数を理解する. 4
2.4 ブロック線図の等価変数
 ブロック線図の結合則を学び等価変換を理解する.
後期中間試験 1
[制御] 5
2.5 過渡応答
 主な要素の過渡応答を理解する. 5
2.6 周波数応答
 周波数応答を理解する. 4
2.7 フィードバック制御系の安定判別
 フィードバック制御の安定性の評価方法について理解する.ゲイン余裕と位相余裕を理解する.
学年末試験 1
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
[計測]永井健一・丸山真一,システム計測工学,森北出版株式会社
[制御]田中正吾,山口静馬,和田憲造,清水光,制御工学の基礎,森北出版株式会社
補助教科書
履修上の注意
[計測]数学,物理学,化学,材料学,機構学等はよく復習しておくこと.常に電卓を持参すること.
[制御]応用数学Ⅰ,応用数学Ⅱを復習しておくこと.
学修単位科目として,自己学習用に課題が与えられる.自学自習によりこれにしっかり取り組むこと.
評価基準
計測工学及び制御工学の基本的事項の理解の程度を試験及びレポートで評価する.
要求される自学自習に相当する課題レポート等の未提出が3分の1を超える場合は低点となる.
評価法
定期試験80%,レポートなど20%
学習・教育目標 東京高専
JABEE