国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
電力システム工学
 
担 当 教 官 土井 淳
学年、学科等 5年 電気工学科 通常講義
単位数 期間 選択 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
電力システムはきわめて多数の発電所、変電所、開閉所、需要家などが送配電線によって接続された巨大なネットワ
ク・システムの一つであり、新しい技術を取り込みながら常に進歩を続けている。本講義では、循環型社会形成を担
「環境・エネルギー」にかかわるすべての技術者に必須と思われる電力システムの基本的な特性、運用、制御など、
カリキュラムにおける位置づけ
数学および電気回路、電磁気学、電磁エネルギー変換、過渡現象論、回路網理論、制御工学等で学んだ内容を十分に
解しておくこと。
授業の内容 時間
1.電力システムの概要 4
電力システムとはどのようなシステムなのか、その特徴、構成、電力システム工学で扱う課題などについて
習する。
(1)電力システムとは
(2)電力システムの特徴
4
2.電力潮流計算
電力が発電されてから需要家(負荷)で消費されるまで、どの送配電線をどれだけ流れるか、また、各地点
(ノード)の電圧はいくらであるかを計算することを、電力潮流計算と呼ぶ。潮流計算のやり方について学
する。
(1) 電力方程式
(2) 潮流計算法 6
 
3.安定度解析
電力システムにおいて落雷などによる事故が発生しても、元の状態へ、どの程度素早く回復させることがで
るかの能力の度合いを安定度と呼ぶ。安定度についての理解とその解析を行う方法の基礎を学習する。
(1)
安定度の分類
(2)定態安定度
(3)過渡安定度
前期中間試験 1
4.周波数制御・電圧制御 6
電力システムには、①周波数の変動が少ないこと、②電圧の変動が少ないこと、③停電が少ないこと、とい
た質の良い電気を経済的に供給することが求められている。交流の周波数と電圧を規定値で供給するための
御の方法の基礎を学習する。
(1)電力系統制御の概要
(2)周波数制御
(3)電圧制御 6
 
5.信頼度解析
電力システムが信頼できる安全なシステムであるために、電力システムにおける信頼度とは何か、その計算

(続き)
教科目名
電力システム工学
 
授業の内容 時間
方法、信頼度を向上させる方法などについて学習する。
(1)電力システムの信頼度
(2)供給信頼度 2
(3)系統信頼度
6.経済運用
できるだけ安価に電力を供給するため、必要な電力の発生と輸送(発送電)にかかるコストを最小にするよ
な火力発電機間の出力配分を決定する方法について学習する。
(1)火力系統の経済負荷配分
前期末試験 1
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
書名:電力システム工学 著者:大澤靖治 発行所:オーム社
補助教科書
履修上の注意
演習結果の提出のためのレポート用紙を持参すること
計算演習となる場合が多いので、電卓を持参すること
評価基準
この授業は、電力システムの解析・計画・運用・制御のための各種のモデリング及び解析、最適化手法の修得を目的としている。教科書レベルの問題で60点以上を取る。
評価法
定期試験80%,レポートなど20%
学習・教育目標 東京高専
C-6
JABEE
(d)