国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
応用数学Ⅱ
 
担 当 教 官 小坂 敏文
学年、学科等 4年 情報工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
制御系や電気回路,振動系を数学的に記述すると定係数線形微分方程式に近似される。この微分方程式を解析するた
めの道具であるラプラス変換について学ぶ。物理量とその単位を明確にし,物理現象のイメージとその数学的解析結
果をグラフ表示し,体験と比較検討することにより,数学的解析の有効性を学ぶ。ラプラス変換表と部分分数分解に
よる代数的手法で微分方程式を解き,グラフに描くことが出来るようにする。デルタ関数・単位ステップ関数・sin関
数などのラプラス変換,ラプラス変換の性質を理解できるようにする。
カリキュラムにおける位置づけ
三角関数,微分積分,微分方程式,線形代数,物理などの修得を前提にしている。sin関数・exp関数などのグラフを
描けるようになっていること。この科目の内容は後から制御工学で一次遅れ要素,二次遅れ要素などの振る舞いを検
証するのに使われる。また,間接的には同種の変換であるフーリエ変換(応用数学I),Z変換(信号処理)にも関連
する。学修単位科目であり,自学自習で演習問題を行なう。
授業の内容 時間
G1 ガイダンス 1
1.導入部 4
 物理現象と記述のための諸量の概念とSI単位系
 関数の積の形でできている関数などのグラフ 4
2.微分方程式の立式
  定係数1階,2階線形微分方程式
3.ラプラス変換を用いた微分方程式の解 4
 微分方程式を解くツールとしてのラプラス変換 ラプラス変換表の導入
 解のグラフ表示
前期中間試験 1
G2 試験問題の解説 1
4.ラプラス変換 1
 ラプラス変換の定義
5.関数のラプラス変換 4
 デルタ関数・単位ステップ関数・sin関数などのラプラス変換
 図示された関数のラプラス変換(重ね合わせ) 2
6.逆ラプラス変換
 部分分数分解 4
7.ラプラス変換の性質
 微分された関数のラプラス変換
 t軸上の推移,s軸上の推移 最終値の定理
 線形微分方程式が代数式になることの利点と伝達関数の概念Y(s)=G(s)X(s)
 ☆たたみ込み積分とラプラス変換の関係 1
8.演習 2
前期末試験 1
G3 演習と授業のまとめ 試験問題の解説を含む
   
   
   
教科書
ラプラス変換入門 水本久夫 森北出版
補助教科書
http://tokyo-ct.net/usr/kosaka/for_students/appmath/index.html
履修上の注意
授業ノートの提出を求めることがあります。課題は20から30時間かかる量を行なう。(学修単位科目22.5時間の自修を含む)解答例もあるので,自分で採点して提出する。
評価基準
課題は自分で採点し提出のこと。ラプラス変換で微分方程式がを解くことが出来,解のグラフが欠けるようになっていること。
評価法
定期試験70%,定期試験,レポートなど30%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-2,C-5,C-6
JABEE
(c)(d)(h)