PCBEの操作法

1.凡 例

 このページでは,各種の操作の手順とスクリーンショットと共に示している.表現を簡潔にするため,操作の説明では,表1.1の記号を用いる.

表1.1 説明で用いる記号

項目
ウィンドウに表示されたメニュー(メニュー1)に表示された項目
項目
メニュー1に表示された項目を選択することによって表示されるメニュー(メニュー2)の項目
項目
メニュー2に表示された項目を選択することによって表示されるメニュー(メニュー3)の項目
項目
入力または選択項目
項目
入力または選択項目において入力または選択する内容
ボタン名
クリックするボタンに表示されるボタン名
ウィンドウ名
表示されるウィンドウの名前
タブ名
タブの名前
表示項目
ウィンドウに表示される項目またはグループ名

2.各種の設定

2.1 レイヤ

表2.1 レイヤの設定法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 設定用ウィンドウの表示  設定レイヤー設定を選択し,レイヤー設定を表示させる. 設定→レイヤー設定
2 設定

 編集に用いるレイヤについては,各レイヤの編集チェックボックスをチェックする.表示を行なうレイヤについては,各レイヤの表示チェックボックスをチェックする.

 設定できるレイヤは#0から#63の64種類であるが,デフォルトでは,#0から#9までに名前が設定されている.1つのウィンドウで設定できるレイヤは8種類であるので,ウィンドウに表示されていない番号のレイヤについては,<<または>>をクリックして表示を切り替える.

レイヤーの設定
3 設定の終了

 設定の変更の有無に関わらず,終了をクリックする.変更した設定のキャンセルはできない.

レイヤー設定の終了

2.2 グリッド

表2.2 グリッドの設定法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 設定用ウィンドウの表示  設定グリッドを選択し,ドット・ピッチ入力を表示させる. 設定→グリッド
2 設定

 編集ボックスに[mm]単位で値を入力する.

グリッド値の入力
3 設定の終了

 設定の変更の有無に関わらず,終了をクリックする.変更した設定のキャンセルはできない.

グリッド値の設定

2.3 丸ランド及び角ランド

表2.3 ランドの設定法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 設定用ウィンドウの表示  設定丸ランド設定角ランド設定)を選択し,丸ランド設定角ランド設定)を表示させる. 設定→丸ランド設定
2 アパーチャ番号選択

 変更するアパーチャ番号として,#0が選択された状態になっているので,これを変更する必要がある場合は,選択をクリックし,アパーチャー選択を表示させる.

 <<または>>をクリックして希望のアパーチャ番号を表示させ,ラジオボタンをクリックする.なお,選択可能なアパーチャ番号は256種類あり,代表的な値は既に設定されている.

 ラジオボタンをクリックすると,アパーチャ番号を選択し,丸ランド設定角ランド設定)に戻る.設定するアパーチャ番号を変更する必要がない場合は取消をクリックする.

丸ランド設定

アパーチャ番号の選択

3 大きさの入力

 編集ボックスに[mm]単位で値を入力する.

大きさの入力
4 設定の終了

 設定の変更の有無に関わらず,終了をクリックする.変更した設定のキャンセルはできない.

ランド設定の終了

2.4 パッド

表2.4 パッドの設定法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 設定用ウィンドウの表示  設定パッド設定を選択し,パッド設定を表示させる. 設定→パッド設定
2 パッド番号の選択

 <<または>>をクリックして希望のパッド番号を選択する.なお,選択可能なパッド番号は64種類あり,いくつかには既に設定がされている.

 既に設定がされている場合には,上図のように,レイヤーNo:径(No)に内容が表示される.設定がされていない番号については,下図のように,このボックスは空欄となっている.

値が設定されたパッド番号

値が設定されていないパッド番号

3 不要なレイヤの削除  既にレイヤが設定されている場合で,不要なレイヤが設定されている場合,または必要なレイヤであってもアパーチャが希望の値でない場合は,レイヤーNo:径(No)の該当するレイヤを選択し,削除をクリックする. 不要なレイヤの削除
4 レイヤの追加

 中央右側のグループボックス内にある追加をクリックすると,グループボックス内に表示されているレイヤとアパーチャが左側のレイヤーNo:径(No)に追加される.

 ここに表示されたレイヤまたはアパーチャが追加したいものと異なる場合は,手順5または6の方法で変更した上で追加する.

レイヤの追加
5 追加するレイヤの変更

 中央右側のグループボックス内にあるレイヤー選択をクリックし,レイヤー選択を表示させる.<<または>>をクリックして希望のレイヤ番号を表示させ,ラジオボタンをクリックすると,パッド設定に戻る.

 選択をクリックしたが,設定するアパーチャ番号を変更する必要がない場合は取消をクリックする.

レイヤ選択ウィンドウの表示

レイヤ選択

6 追加するアパーチャの変更

 中央右側のグループボックス内にあるアパーチャ:径選択をクリックし,アパーチャー選択を表示させる.<<または>>をクリックして希望のアパーチャ番号を表示させ,ラジオボタンをクリックすると,パッド設定に戻る.

 選択をクリックしたが,設定するアパーチャ番号を変更する必要がない場合は取消をクリックする.

アパーチャ選択ウィンドウの表示

アパーチャ選択

7 設定の終了

 設定の変更の有無に関わらず,終了をクリックする.変更した設定のキャンセルはできない.

パッド設定の終了

3.図形の配置

3.1 丸ランド及び角ランド

表3.1 ランドの配置法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択

 丸ランドの場合は丸ランドボタン(または,作画丸ランド),角ランドの場合は角ランドボタン(または,作画角ランド)を選択する.

 穴開け位置を指定する場合は,丸ランドを選択する.

ボタン→丸ランド

ボタン→角ランド

2 アパーチャの確認

 メニューバーにあるアパーチャを確認する.希望するアパーチャでない場合は,ここをクリックし,丸ランド・アパーチャー選択(または,角ランド・アパーチャー選択)を表示する.

丸ランドアパーチャ表示
3 アパーチャの設定

 <<または>>をクリックして希望のアパーチャ番号を表示させ,希望のアパーチャ番号に対応するラジオボタンを選択する.更に選択をクリックすると,アパーチャが変更され,作図画面に戻る.

丸ランド・アパーチャ選択
4 レイヤの確認

 メニューバーにあるレイヤーを確認する.希望するレイヤでない場合は,ここをクリックし,レイヤー選択/設定を表示する.

 FP-7で片面基板を加工する場合,以下のようにレイヤを設定する.

銅箔のランド
1:パターン1
穴(丸ランドに限る)
8:孔
レイヤ表示
5 レイヤの設定

 <<または>>をクリックして希望のレイヤ番号を表示させ,希望のレイヤ番号に対応するラジオボタンを選択する.更に決定をクリックすると,レイヤが変更され,作図画面に戻る.

レイヤ選択/設定
6 図形の配置

 配置したい位置でクリックすると,図形が描かれる.

3.2 ライン

表3.2 ラインの配置法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  ラインボタン(または,作画ライン/多角形)を選択する. ボタン→ライン
2 アパーチャの確認

 メニューバーにあるアパーチャを確認する.希望するアパーチャでない場合は,ここをクリックし,ライン・アパーチャー選択を表示する.

ラインアパーチャ表示
3 アパーチャの設定

 <<または>>をクリックして希望のアパーチャ番号を表示させ,希望のアパーチャ番号に対応するラジオボタンを選択する.更に選択をクリックすると,アパーチャが変更され,作図画面に戻る.

ライン・アパーチャ選択
4 レイヤの確認  メニューバーにあるレイヤーを確認する.希望するレイヤでない場合は,ここをクリックし,レイヤー選択/設定を表示する. ラインレイヤ表示
5 レイヤの設定

 <<または>>をクリックして希望のレイヤ番号を表示させ,希望のレイヤ番号に対応するラジオボタンを選択する.更に決定をクリックすると,レイヤが変更され,作図画面に戻る.

レイヤ選択/設定
6 ラインの配置

 ラインを配置したい位置の始点でクリックし,終点で再度クリックすると,ラインが描かれる.

3.3 パッド

表3.3 パッドの配置法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  パッドボタン(または,作画パット)を選択する. ボタン→パッド
2 パッド番号の確認

 メニューバーにあるパッドを確認する.希望するパッド番号でない場合は,ここをクリックし,パット選択を表示する.また,パッド番号で設定された内容を確認する場合もここをクリックする.

パッド番号表示
3 パッドの選択

 <<または>>をクリックして希望のパッド番号を表示させる.選択されたパッドに設定された内容も左側に表示される.決定をクリックすると,パッドが変更され,作図画面に戻る.

 希望する設定のパッドがない場合は,取消をクリックして,選択操作を取り消し,表2.4の方法によりパッドを設定した後,再度この表の1からの手順を繰り返す.

パッド選択
4 パッドの配置

 配置したい位置でクリックすると,パッドが描かれる.

3.4 文字

表3.4 文字の配置法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  文字ボタン(または,作画文字)を選択する. ボタン→文字
2 位置の設定

 文字を描きたい位置をクリックする.文字列を反転させない場合は,この位置が描かれる文字列の左下の頂点となり,文字列を反転させる場合は,この位置が描かれる文字列の左下の頂点となる.クリックすると,文字入力が表示される.

3 文字の設定

 必要な事項を入力する.太さの選択をクリックすると, 表2.3の2のようにアパーチャー選択が表示されるので,同じ要領で設定する.

 FP-7で片面基板を加工する場合は,反転をチェックする.

文字入力
4 文字の配置

 決定をクリックすると,文字が描かれる.

文字入力の決定

4.編 集

4.1 削 除

表4.1 図形の削除法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  削除ボタン(または,編集削除)を選択する. ボタン→削除
2 削除する図形の選択  削除したい図形をクリックすると削除される.複数の図形の削除は,表4.5に示す切り取りで代用する.

4.2 選 択

表4.2 図形の選択法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  選択ボタン(または,編集複数)を選択する. ボタン→選択
2 図形の選択

 選択したい図形をクリックすると選択される.これを繰り返すと,複数の図形を選択できる.

 また,1の操作の後,マウスをドラッグし,選択したい図形が配置された範囲を指定することによっても,複数の図形の選択が可能である.

 選択された図形は白色で表示される.

図形の選択

4.3 移 動

表4.3 図形の移動法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 図形の選択  移動させたい図形を表4.2の手順で選択する.
2 機能の選択

 移動ボタン(または,編集移動)を選択する.

 図形が選択されていないと,この機能を選択できない.

ボタン→移動
3 基準点の設定  移動する図形について,移動の基準となる点をクリックする.
4 移動の完了  3の操作を行なった後,マウスを動かすと,3で指定した位置にカーソルを表示した状態で,選択した図形が動く.カーソル位置を希望する移動先に合わせ,再度クリックする.

4.4 コピー

表4.4 図形のコピー法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 図形の選択  コピーしたい図形を表4.2の手順で選択する.
2 コピーの完了

 コピーボタン(または,編集コピー(C))を選択すると,選択した図形がコピーされる.ctrl+cでも操作可能である.

 図形が選択されていないと,この機能を選択できない.

ボタン→コピー

4.5 切り取り

表4.5 図形の切り取り法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 図形の選択  切り取りたい図形を表4.2の手順で選択する.
2 切り取りの完了

 切り取りボタン(または,編集切取り(T))を選択すると,選択した図形が切り取られ,クリップボードにコピーされる.ctrl+xでも操作可能である.

 図形が選択されていないと,この機能を選択できない.

ボタン→切り取り

4.6 貼り付け

表4.6 図形の貼り付け法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 図形の選択  貼り付けたい図形を表4.4または表4.5の手順でクリップボードにコピーする.
2 機能の選択

 貼り付けボタン(または,編集貼付け(V))を選択すると,クリップボードにコピーされていた図形が表示される.ctrl+vでも操作可能である.

 この段階では,貼り付け位置は決定しておらず,表示された図形は下図のように白色で表示され,マウスの動きに応じて移動する.

 クリップボードに図形がコピーされていないと,この機能を選択できない.

ボタン→貼り付け

貼り付け図形の表示

3 貼り付けの完了  貼り付けたいに図形を移動させ,クリックすると,貼り付けを完了する.

4.7 結合(グループ化)及び分解

表4.7 図形の結合または分解法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 図形の選択  結合させたい図形を表4.2の手順で選択する.
2 操作の完了

 結合ボタン(または,編集結合/分解/部品)を選択すると,一体化、結合/分解/部品登録が表示される.

 ここで希望するボタンをクリックすると操作が完了する.

結合/分解

4.8 属性の変更

表4.8 属性の変更法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  変更ボタン(または,編集変更)を選択する. ボタン→変更
2 図形の選択

 レイヤやアパーチャを変更したい図形をクリックし,変更設定を表示させる.

 パッドの場合は,パッドを構成するランド毎に操作を行なう必要がある.

3 レイヤの変更

 レイヤを変更する場合は,レイヤの選択をクリックし,レイヤー選択を表示させる.

 ここで表示されるレイヤー選択は,表2.4の5に示したものと同じであり,操作の方法も同様である.

レイヤ選択
4 アパーチャの変更

 アパーチャを変更する場合は,アパーチャの選択をクリックし,アパーチャー選択を表示させる.

 ここで表示されるアパーチャー選択は,表2.3の2に示したものと同じであり,操作の方法も同様である.

アパーチャ選択
5 変更の完了  決定をクリックすると,変更を完了する. アパーチャ選択

5.データの出力

5.1 ガーバーデータ

表5.1 ガーバーデータの出力法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  ファイルガーバー出力を選択し,ガーバー出力/設定を表示させる. ファイル→ガーバー出力
2 設定ウィンドウの表示  設定をクリックし,ガーバー出力設定を表示させる.

ガーバー出力/設定
3 設定

 ガーバーデータを出力したいレイヤを選択し,ファイル名を設定する.

 FP-7で片面基板を加工する場合は,レイヤはパターン1のみでよく,ファイル名もその部分だけ設定するだけでよい.

 設定が終了したら,終了をクリックし,ガーバー出力/設定に戻る.

ガーバー出力設定
4 ファイルの出力  終了をクリックする.3で設定したファイルの他,gout.lstというファイルが出力される. ガーバー出力終了

5.2 ドリルデータ

表5.2 ドリルデータの出力法
番号 操 作 内 容 操  作 スクリーンショット(クリックで拡大)
1 機能の選択  ファイルホール出力を選択し,ホール出力/設定を表示させる. ファイル→ホール出力
2 設定ウィンドウの表示

 設定をクリックし,ホール出力レイヤー設定を表示させる.

ホール出力レイヤー設定
3 設定  ファイル名を設定し,レイヤは孔とする.設定が終了したら,終了をクリックし,ホール出力/設定に戻る. ホール出力設定
4 ファイルの出力  終了をクリックする.3で設定したファイルの他,hout.lstというファイルが出力される. ホール出力終了