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教科目名
生物物理化学
Biological Physical Chemistry
担 当 教 官 伊藤 篤子
学年、学科等 1年 専攻科物質専攻 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
熱力学と生物化学を基礎として、生体内の化学反応を物理化学的視点から理解する。特に細胞膜を介した物質の輸送
と生体分子モーターに着目し、物理化学的変化と生体の機能との関連性を理解する。
カリキュラムにおける位置づけ
生物化学、分子生物学、生物工学などの本科における生物関連の科目を基礎とし、さらに生物現象を物理化学的な視
点で解析するため、物理化学も本科目の基礎となる。これらの科目を基礎として生物物理化学反応を解析し、専攻科2
次の生物化学工学へと発展させる。
授業の内容 時間
0. 生物物理化学とは 4
生物物理化学とはどういう学問か概説する。
1. 生体膜と物質の輸送
 生体膜の脂質二重層はある種の分子が通過できなければならない。能動輸送、受動輸送、イオンチャネ
ル、イオンポンプといった脂質二重膜を介した輸送に関連する機構を、関連するタンパク質の生化学的特性 10
とともに物理化学的観点を含めて理解する。
2. 分子モーター 10
 生物は常に動的である。いわゆる「運動」とよばれる生体の環境における移動に始まり、生体内でも様々
な仕組みによって物質の移動が起こっている。これらを制御しているタンパク質群を「分子モーター」と呼
ぶ。分子モーターの基本的な性質を生体内外の運動とを関連させて理解する。
3. 授業のまとめと最新の研究紹介 5
授業の一部を使って、原書教科書(Biochemistry. 8th ed. Berg J. M., TymoczkoJ. L., Gatto, G. J.,
Stryer L. W H Freeman & Co (Sd))の購読を行う
学年末試験 1
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
Biochemistry. 8th ed. Berg J. M., TymoczkoJ. L., Gatto, G. J., Stryer L. W H Freeman & Co (Sd)
補助教科書
英和辞典(一例としてリーダーズ英和辞典,松田徳一郎監修,研究社)
履修上の注意
物理化学と生物化学が本科目の基礎となるため,これらの科目の理解が必要不可欠である。また、ストライヤーの生化学の原著を用いるため,専門用語が入った英語の論文を読解する能力が必要である。
評価基準
生物化学に関する基本的な英文が理解できること。細胞膜内外の物質の移動に関して,その形態や方法を理解すること。
評価法
定期試験72%,レポートなど28%
学習・教育目標 東京高専
C-4,C-6
JABEE
(c)(d)