国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
電磁気学Ⅰ
担 当 教 官 青木 宏之
学年、学科等 3年 電子工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
私たちの身の回りは電気現象にあふれている。例えば、冬に衣類を脱ぐときの静電気がある。この授業では電気現象
を生じさせるもととなる電荷に注目する。そして、電荷間に働く力からまず「クーロンの法則」を学び、更に「ガウ
スの法則」といわれる重要な法則を学び、電場や電気力線、電位と言った概念を学ぶ。これらの理解の上に立って、
電荷を帯びた物体により生じる電場や電位が求められるようにする。
カリキュラムにおける位置づけ
電磁気学は電気回路とともに、電気・電子工学分野の基礎となる重要な学問である。本授業においては静電界におけ
る現象を学ぶ。
授業の内容 時間
0. 導入 2
私たちの身のまわりは電気現象があふれている。例えば、冬に衣類を脱ぐときに起きる静電気がある。他に
も雷、コンビニで利用するコピー機、エレベータのタッチパネル等にも静電気が関係していることを学ぶ。
1. 静電気力とクーロンの法則 4
電気現象を生じさせるもとが「電荷」である。電荷には正電荷と負電荷があり、電荷と電荷の間には「静電
気力」が働く。そこでまず、電荷間に働く静電気力を説明している「クーロンの法則」を学ぶ。
2. 電場 4
空間に電荷Aを置いてそのまわりに別な電荷Bを置くと、その電荷Bは静電気力を受ける。このように電気
的な力が及ぶ空間のことを「電場(電界)」が生じているという。そこでこの「電場」という概念を学び、
それを理解するために「電気力線」という考え方を学ぶ。
3. ガウスの法則 4
実はクーロンのの法則は点電荷どうしの間で成り立つ法則である。ある大きさをもった物体が電気を帯びて
いる場合、その周辺の電場を考えようとするとクーロンの法則は直接には使えない。そこに登場するのが
「ガウスの法則」という強力な武器である。そこでガウスの法則の考え方、使い方を学ぶ。
前期中間試験 1
4. 電位 4
重力がする仕事から位置エネルギーが考えられたように、静電気がする仕事から静電気による位置エネルギ
ーが考えられる。そして、そこから「電位」という考え方が生まれることを学ぶ。また、電場と電位の関係
についても学ぶ。
5.演習問題 10
ここまでに学んだクーロンの法則やガウスの法則を用いて、球形や円筒形、並行平板等に電荷が帯電してい
る場合の電場や電位、静電容量、そして導体の性質等に関する演習問題を解きこれらについての理解を確実
なものとする。
前期末試験 1
   
   
   
   
   
   
   

(続き)
教科目名
電磁気学Ⅰ
教科書
山口昌一郎:基礎電磁気学改訂版(電気学会),
伊藤國雄,植月唯夫:電気磁気学要点と演習(電気書院)
補助教科書
履修上の注意
電気電子序論Ⅰ、電気電子序論Ⅱ、及び微積分の理解を深めておくこと。学習にあたっては予習・復習をし、随時、内容を整理しておくこと。
評価基準
教科書レベルの問題および配布プリントの問題について60%以上解けること。
評価法
定期試験80%,レポートなど20%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-5,C-6
JABEE
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