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教科目名
基礎電子工学Ⅱ
Fundamental Electronic Engineering 2
担 当 教 官 柚賀 正光
学年、学科等 3年 電子工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
真空・気体・導体中の電子の運動状態や電子放出について説明する。特に電界・磁界が電子に及ぼす影響や、電子の
偏向について考察する。また、圧力の概念を理解して放電現象について学ぶ。電子の状態は量子論的効果により説明
されるので、量子論の基礎について学ぶ。
カリキュラムにおける位置づけ
2年次に学ぶ電気電子序論ⅠⅡが基礎の計算と概念の把握に必要である。基礎電子工学Ⅰは直接関係しないが、半導体
の知識として必要である。高学年の固体電子工学ⅠⅡ及び確率・統計を学ぶ上での布石となる。
授業の内容 時間
1.電子の基礎知識 電子の電荷や質量の知識と相対性理論による質量の増加などについて説明する。 2
2.導体中の電子運動 導体中の電子の速度と電流について計算する。 2
3.真空中の電子運動 真空中での電子の運動を理解し、導体中との比較を行う。 2
4.電子の偏向および電界・磁界による影響 真空中で電界または磁界があると電子は力を受け運動が変化す 5
る。その際の電子の偏向の影響ついて計算する。
5.電子放出 金属にエネルギーが加えられると電子が放出される。そのメカニズムとして、熱・光・電界・ 4
放射線放出の概念を説明する。                           
後期中間試験 0.5
6.放電現象 圧力の概念や単位について基礎知識を得る。放電管内の放電現象のメカニズムを説明する。 7
また、管内圧力による放電電圧を具体的に計算する。
7.量子論の基礎 量子論の基礎として、水素原子のスペクトルを調べ、波動性と粒子性の関係から量子論の 7
概念を述べる。
学年末試験 0.5
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
特になし
補助教科書
特になし
履修上の注意
運動の状態を考える上で、物理の力学の知識があること。また、電界・磁界についての基礎的な知識があること。相対性理論や量子論への興味があること。授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。
評価基準
真空中または物質中の電子運動の計算ができる。電子放出のメカニズム,圧力の概念および放電現象が説明できる。標準的教科書レベル60%以上クリアできる。
評価法
定期試験100%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-5,C-6
JABEE
(c)(d)