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教科目名
特別研究Ⅱ(個表5)
Advanced Research in Electrical and Electronic Engineering
担 当 教 官 木村知彦
学年、学科等 2年 専攻科電気電子専攻 実験
単位数 期間 必修 12 単位 通期 (合計 540 時間)
授業の目標と概要
電気電子工学とその応用分野である制御工学及び計測工学の理論を理解した上で,その先にある応用技術を演習・実
習を通じて学修する.上記の分野の様々な未解決問題について,シミュレーション実験や実機を用いた検証により,
問題の改善・解決のための理論,手法を開発する.これらの取り組みをとおして,実践的なものづくり能力及び,課
題解決能力を育成する.また,学修内容のプレゼンテーションを通じて,思考を深める討論のスキルや問題点の抽出
能力を習得させ,修了後も自ら学び続ける能力を養う.
カリキュラムにおける位置づけ
本科5年次の卒業研究および専攻科1年次の特別研究Ⅰで,それぞれ学修した電気電子工学に関する総合的な研究開
発能力を育成するため,担当教員のもとで特別研究Ⅱを学修総まとめ科目として通年で行う.
授業の内容
【課題】
 システム同定および制御器設計に関する研究
【概要】
 本研究課題は,制御工学及び計測工学を理解した上で,課題のシステムから取得したデータを利用して,システム
が要求通りの動作ができるよう,如何に制御器設計をするか,である.制御器設計には,制御対象の安定性,速応
性,定常特性,外乱,雑音などの影響を考える必要がある.本授業では,制御工学,計測工学の応用分野の論文,特
許等を調査し,そこから問題を抽出する.その問題について,改善・解決する理論,手法を提案し,シミュレーショ
ン実験や実機による実験をとおして検証する.これらの成果は,研究室内におけるゼミの時間,電気電子専攻におけ
る中間発表,最終発表などで発表する.また,質疑討論の結果を踏まえて,さらなる改善を行っていく.以上の過程
で問題抽出能力,問題解決能力,ものづくり能力および将来にわたって自ら学び続ける能力を養う.
【キーワード】
 フィードバック制御,システム同定,制御器設計,雑音,信号処理
【計画】
・学生は専攻科1年次の特別研究Ⅰで興味あるテーマを選び,研究を遂行し,1年次の特別研究Ⅰを継続して,1年
間にわたりその分野を専門とする担当教員から特別研究Ⅱの指導を受ける.授業は学生が主体的にPDCAサイクル
をまわすことにより進める.
・特別研究Ⅱの前期授業時間割表を設定する.(4月)
・取り組むテーマの内容, 特にその背景や具体的な問題点を様々な参考文献,研究論文及び,シミュレーション実験
を通じて把握する.(20時間)
・取り組むテーマの問題点を理解し,課題解決に向けた実験手法,評価方法を検討し,課題解決に向けて計画的に実
行する.(50時間)
・シミュレーション実験や,マイコン,電気回路などで構成される実機を用いての検証で必要となる,ソフトウェア
の使用法,プログラミング手法,実験データの処理方法,解析・評価手法について理解し,それらを適切に使用す
る.(50時間)
・期待通りの成果(性能)が得られなかった場合,その原因を考察し,
 新たな問題解決方法を検討し,自ら主体的となって,実験・評価を随時実行する.(110時間)
・特別研究Ⅱ中間発表の準備.(6月~7月)(30時間)
・特別研究Ⅱ中間発表会で要旨を提出し,成果発表を行う.
 発表形式は学会の講演形式に準じたものとする.(6月~7月)(10時間)
・特別研究Ⅱの後期授業時間割表を設定する(10月).
・特別研究Ⅱ中間発表会で指摘された内容および未着手の課題について,
 実験および考察を計画的に遂行する.(200時間)
・特別研究Ⅱ最終発表の準備.(1月~2月)(30時間)
・特別研究Ⅱ最終発表会で要旨を提出し,成果発表を行う.

(続き)
教科目名
特別研究Ⅱ(個表5)
Advanced Research in Electrical and Electronic Engineering
授業の内容
 発表形式は学会の講演形式に準じたものとする.(1~2月)(10時間)
・特別研究Ⅱ論文を提出し,指導教員の査読を受ける.
修正が必要な場合は,修正後論文を再提出し,再度指導教員の査読を受ける.(1~2月)(25時間)
最終発表及び中間発表の英文abstractは英語科教員と担当教員が共同で指導する.(5時間)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
教科書
特別研究担当教員による.
補助教科書
履修上の注意
専攻科1年次の特別研究Ⅰを履修していること.
評価基準
「研究の達成度と研究室での研究態度評価書」,「特別研究論文報告書」,「発表と要旨集」ごとに評価を行い,それぞれの評価について60%以上の評価を得た者をこの科目の合格者とする.
評価法
研究の達成度と態度,発表と要旨集,特別研究論文
学習・教育目標 東京高専
C-2,C-3,C-7,C-8,C-9,C-10,C-11,C-12,C-13,D-5
JABEE
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