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教科目名
特別研究Ⅱ(個表3)
Advanced Research in Electrical and Electronic Engineering
担 当 教 官 伊藤 浩
学年、学科等 2年 専攻科電気電子専攻 実験
単位数 期間 必修 12 単位 通期 (合計 540 時間)
授業の目標と概要
電気電子工学とその応用分野である半導体工学及び電子物性工学の理論を理解し、その先にある応用技術を演習・実
習を通じて学修する.問題解決のための理論展開、それを検証するための解析評価技術やプロセス実験、更には応用
デバイスなどへ適用して検証するための実践的なものづくり能力及び、課題解決能力を育成する.また、学修内容の
プレゼンテーションを通じて、思考を深める討論のスキルや問題点の抽出能力を習得させ、修了後も自ら学び続ける
能力を養う.
カリキュラムにおける位置づけ
本科5年次の卒業研究および専攻科1年次の特別研究Ⅰで,それぞれ学修した電気電子工学とその応用分野である半
導体工学及び電子物性工学に関する総合的な研究開発能力を育成するため,担当教員のもとで特別研究Ⅱを学修総ま
とめ科目として通年で行う.
授業の内容
【課題】
 機能性材料の作製と評価に関する研究
【概要】
 本研究課題は、機能性材料の物性論から実プロセス装置による作製・評価を通じ、応用に向けた新材料開発を行う
ことである。その中で主に、化合物半導体と透明導電膜に対して、薄膜の結晶成長モデルから物理モデルから考察
し、薄膜作製の実験結果との比較検討を行い、そこにある複数の課題を見出す。実験条件の見直し、装置の改造など
を通じて、問題解決に向けた実験方法を検討する。さらに、複数の物性評価装置、光リソグラフィー装置などを用い
て、電気的・光学的な物性を評価し,さらに他研究者との議論を通じて、光センサ,太陽電池,MEMSセンサなどの電
子デバイスへの応用を検討する。これらの提案―実験―評価―検討議論を通じて、薄膜作製・評価技術のスキル及
び、新材料開発能力を養う.
【キーワード】
 機能性材料,電子物性,真空蒸着,薄膜,結晶成長,半導体,光リソグラフィー,光センサ,太陽電池,透明導電
膜,MEMSセンサ
【計画】
・学生は専攻科1年次の特別研究Ⅰで化合物半導体、透明導電膜又は、新材料開発に関するテーマを選び,研究を遂
行し,1年次の特別研究Ⅰを継続して,1年間にわたりその分野を専門とする担当教員から特別研究Ⅱの指導を受け
る.授業は学生が主体的にPDCAサイクルをまわすことにより進める.
 ・特別研究Ⅱの前期授業時間割表を設定する.(4月)                          
 ・取り組むテーマの内容, 特にその背景や具体的な問題点を研究論文及び、プロセス実験を通じて把握する.(2
0時間)
 ・薄膜成長理論を考慮し、課題解決に向けた実験手法、実験条件、評価方法を検討し、計画的に実行する.(50
時間)
 ・研究を進める上で必要な真空蒸着実験装置、物性計測機器、X線回折や表面モルフォロジーなどのデータ解析手法
について理解し,適切に操作し,使用する(50時間).
 ・期待通りの成果(性能)が得られなかった場合,その原因を考察し,
  新たな問題解決方法を検討し、実験・評価を随時実行する.(110時間)
 ・特別研究Ⅱ中間発表の準備.(6月~7月)(30時間)
 ・特別研究Ⅱ中間発表会で要旨を提出し,成果発表を行う.
  発表形式は学会の講演形式に準じたものとする.(6月~7月)(10時間)
 ・特別研究Ⅱの後期授業時間割表を設定する(10月).
 ・特別研究Ⅱ中間発表会で指摘された内容および未着手の課題について,
  実験および考察を計画的に遂行する.(200時間)
 ・特別研究Ⅱ最終発表の準備.(1月~2月)(30時間)

(続き)
教科目名
特別研究Ⅱ(個表3)
Advanced Research in Electrical and Electronic Engineering
授業の内容
 ・特別研究Ⅱ最終発表会で要旨を提出し,成果発表を行う.
  発表形式は学会の講演形式に準じたものとする.(1~2月)(10時間)
 ・特別研究Ⅱ論文を提出し,指導教員の査読を受ける.
  修正が必要な場合は,修正後論文を再提出し,再度指導教員の査読を受ける.(1~2月)(25時間)
  最終発表及び中間発表の英文abstractは英語科教員と担当教員が共同で指導する.(5時間)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
教科書
特別研究担当教員による.
補助教科書
履修上の注意
専攻科1年次の特別研究Ⅰを履修していること.
評価基準
「研究の達成度と研究室での研究態度評価書」,「特別研究論文報告書」,「発表と要旨集」ごとに評価を行い,それぞれの評価について60%以上の評価を得た者をこの科目の合格者とする.
評価法
研究達成度と態度,発表と要旨集,特別研究論文
学習・教育目標 東京高専
C-3,C-6,C-7,C-8,C-9,C-10,C-11,C-12,D-4,D-5
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