11 刑法(2) |
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故意犯と過失犯、既遂犯と未遂犯、正犯と共犯、違法性阻却事由と責任阻却事由など刑法総則上の諸問題 |
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を説明する。 |
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12 刑法(3) |
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現行法上どのような行為が罪とされているか、個人法益に対する罪を中心に説明する。 |
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13 訴訟制度 |
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民事訴訟と刑事訴訟の異同について解説する。刑事訴訟法上の基本原則をふまえて、刑事手続の流れを説 |
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明する。 |
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14 刑事責任を問われない者、犯罪被害者と法 |
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少年が犯罪を行った場合の手続、罪を犯した精神障害者の処遇について説明する。さらに、犯罪被害者に |
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対する法的支援の仕組などについて説明する。 |
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15 知的財産法、補充とまとめ |
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知的財産法の保護対象と救済手段について概説する。今期の講義の補充とまとめを行う。 |
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《続き・授業の目標と概要》 |
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前記の基本的教養を習得し、法律文書を読解・解釈する力と法律問題について的確に分析・思考する力を養 |
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うことを目標とする。法律を支えているのは、健全な社会常識であり、筋道の通った理屈であるから、本講 |
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座は、社会生活を送る上で必要な「ものの見方・考え方」を学ぶうえで最適の科目である。 |
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さらに、社会に対する洞察を深めるために、刑事法に関わる分野からいくつかの項目を取り上げて掘り下げ |
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た説明を加える。 |
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将来、工業専門職に従事した折には、特別の法律知識を要することになるが、それらをただ断片的に覚えこ |
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もうとしても、実際に役立つことは少ない。それらは、多くの場合、民法や刑法の原則の上に成り立ってお |
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り、いわば応用問題であるから、直面した問題を法律的に筋道立てて考えるためには、まずもって基本的な |
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法律知識を正確に習得し、法律解釈の基礎をしっかりと理解することが肝要である。 |
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《履修上の注意》 |
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法律の初学者であることを考慮して、具体的なイメージがわくように事例を用いて解説するが、法律の議論 |
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は、性質上、抽象的にならざるを得ないことも確かである。専門用語や必要な基礎知識を覚えることは当然 |
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であるが、なぜそうなるのかという理念や根拠も大事にして学習すること。わからないところは気軽に質問 |
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してほしい。 |
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法律に関する判断は、感情に流されず、論理則・経験則に基づいて合理的に行うところに真価があるので、 |
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その意味で客観的・科学的なものである。ただ、実証の世界で完結するものではなく、一定の価値判断を伴 |
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う点に特色がある。この機会に、法律論を素材として、物事を概念的・抽象的に思考することの面白さを味 |
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わっていただければ幸いである。 |
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