国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
エネルギーシステム工学
Energy System Engineering
担 当 教 官 土井 淳
学年、学科等 2年 専攻科電気電子専攻 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
今後のエネルギー問題においては、エネルギーセキュリティとともに、地球温暖化への対応などの環境制約が重要な
課題である。本講義では、現代のエネルギー需給およびエネルギー資源の概要を理解するとともに、循環型社会形成
に向けて必要不可欠な電気エネルギーの供給・利用における新エネルギー技術について学ぶ。本講義の受講により、
エネルギーと環境の問題に対して、科学的根拠と論理的思考に基づいた的確な判断力を身につけることを目標とす
る。
カリキュラムにおける位置づけ
電力システムと電力機器、従来の発電システム、パワーエレクトロニクスなどの電気エネルギー分野の基礎知識を必
要とする。授業の冒頭で、電気エネルギーに関する基礎知識の理解度を測る小テストを実施し、合格点に達せず基礎
知識が不足する判断された場合には、自学自習により第三種電気主任技術者試験を受験し、「電力」科目に合格する
ことを本科目の単位修得の条件とする。
授業の内容 時間
1. エネルギー需給の現状(6時間) 6
人類は、最近の200年間で、地球上のエネルギーをかつてないテンポで消費してきている。エネルギー需給の
現状を理解するために、エネルギーの形態と分類、需要側から見たエネルギー、供給側から見たエネルギー
について学習する。
(1) エネルギー資源とエネルギーシステム
(2) エネルギー消費
(3) エネルギー供給
2. エネルギーシステムの評価手法(2時間) 2
技術者は、社会のニーズを的確に把握し、それに応えられるように適切な課題を設定し、それを解決するた
めの効果的な取り組みができなくてはならない。このためには、対象とするシステムの「評価」が必要とな
る。エネルギーシステムの評価項目と評価手法について学習する。
3. エネルギー資源 8時間 8
電気エネルギーに変換しうるエネルギー資源を、石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料、ウランと原子力エ
ネルギー、太陽光・風力・地熱などの自然エネルギー、バイオマスに分け、電気エネルギーへの変換に至る
エネルギー供給システムを、経済性、環境性、安全性、安定性などの項目による評価を各学生が試み、その
結果を発表する。
(1) 化石燃料
(2) 原子力エネルギー
(3) 自然エネルギー
(4) バイオマス
4. 地球温暖化の問題(2時間) 2
地球環境が損なわれつつあるとの懸念から、国際社会において地球環境問題に対する認識が急速高まってい
る。このうち、エネルギーと特に関連が深い地球温暖化問題の概要について学習する。
5. 地球温暖化対策技術 10時間 10
地球温暖化を防ぐための対策として、電気エネルギーに関わる省エネルギーおよび新エネルギーの代表的な
技術を各学生が調査し、その結果を発表する。
(1) 省エネ技術とトップランナー
(2) 発電効率向上とコージェネレーション
(3) 新エネルギー発電技術
(4) エネルギー貯蔵(電力貯蔵)
(5) 燃料電池
6. エネルギーシステム(2時間) 2

(続き)
教科目名
エネルギーシステム工学
Energy System Engineering
授業の内容 時間
電気、ガス、石油などのエネルギー事業の概要を理解し、わが国のエネルギーシステムの展望について学習
する。
補助教科書
書名 エネルギー環境学、著者 濱川圭弘ら、発行所 オーム社
書名 電気エネルギー工学通論、編著 原雅則、発行所 オーム社
書名 岩波講座現代工学の基礎11 エネルギー論、著者 藤井康正・茅陽一、発行所 岩波書店
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
補助教科書
履修上の注意
授業の中心は、各自が毎回発表する形式で行う。発表予定の一週間前までに、割り与えられたテーマのレポートを作成し、発表用スライドと共に提出すること。
評価基準
エネルギーシステムと環境の問題に対して、科学的根拠と論理的思考に基づいたレポートの作成と発表、他の学生の発表を聞いての議論を的確に行うことができるかにより評価する。
評価法
レポートなど75%,プレゼン25%
学習・教育目標 東京高専
C-6
JABEE
(d)