国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
生物化学工学
Biological Chemical Engineering
担 当 教 官 庄司 良
学年、学科等 2年 専攻科物質専攻 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
生物化学工学は生物学と化学工学の橋渡しの役を担っている.生物反応を産業規模で行わせるための技術を生物化学
工学の講義を通じて,理解すること。
カリキュラムにおける位置づけ
生物物理化学を基礎とする。
授業の内容 時間
1.生物化学工学とは:生物化学工学の緒論として,講義の目的と理解の目標を明示する.発酵工学から 2
生物工学までの発展を理解する。
2.微生物の特性と代謝:微生物の種類と性質,増殖の機構,環境変化による影響,エネルギー代謝経路を 4
理解する。
3.生物化学反応速度論:生物化学反応の反応速度論を徹底的に理解する.Monod式の理解,物質収支式の導 4
出を理解する。
4.酵素反応速度論:酵素反応速度論について、まず酵素反応の特徴、ミカエリスメンテン式の理解、Monod 4
式との類似点、定常状態近似法、ミカエリスメンテン式の導出などの点を理解する。
5.速度論に対する平衡論:速度論と平衡論の違いについて考察し、各種生物反応を大まかに分類分けす 4
る。
6.連続培養:多槽式連続培養,非定常連続培養の物質収支式を導出手法の理解.回分培養と連続培養の比 4
較を定量的に行う手法を理解する。
7.通気:物質移動特に拡散移動を理解し,酸素の供給量を算出する手法を理解する.シーレのモジュラス 2
を利用して、生物体内部における酸素の分配量を概算する。
8.生物化学工学に関する実験と解析(生物処理プロセスなど) 3
9.まとめ 2
前期末試験 1
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
岸本通雅,堀内淳一,藤原伸介著「新生物化学工学」三京出版
補助教科書
生物化学工学 合場修一/A・ハンフリー/N・ミリス著 永谷正治訳 東京大学出版会
履修上の注意
反応工学が本講義の基礎となる.生物化学工学の中心課題は細胞レベルでの反応の制御である.生物学の基礎的知識はもとより,化学工学の素養を身につけている事を前提とする.
評価基準
生物化学反応の反応速度論を理解すること。ミカエリスメンテン反応速度式を状況に応じて式変形させて、データを解析する手法を理解すること。
評価法
定期試験80%,レポートなど20%
学習・教育目標 東京高専
C-2,C-4,D-5,C-6
JABEE
(c)(d)(e)(h)