国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
移動速度論
Transport Phenomena
担 当 教 官 庄司 良
学年、学科等 1年 専攻科物質専攻 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 後期 週2時間 (合計 30.5 時間)
授業の目標と概要
化学工学の根幹である移動速度論を、基礎方程式の導出から様々な現象への応用まで丁寧に学習する。
物質、熱、運動量の移動が勾配に比例し、それらの移動現象は同形の基礎方程式により表現できることを理解する。
カリキュラムにおける位置づけ
物理、化学、生物に関する現象を法則化し、方程式を用いて表現する工学的手法の一つである。物質生産における予
測と制御の基礎をなす学問として位置づけられる。
授業の内容 時間
1.移動速度論とは何か/ 移動速度論の誕生とこれによる現象の捉え方を学ぶ 2
2.物質、熱、運動量の収支とアナロジー/異なる現象が同形の式で表現できることを学ぶ 2
3.各種座標系による収支式の導出/基礎方程式の導き方を学ぶ 2
4.微分・積分の工学的使い方/微分・積分の復習 2
5.二酸化炭素がアルカリ溶液に溶け込む現象の解析/微分方程式の解法に習熟する 2
6.多孔性触媒粒子における反応と拡散/反応律速と拡散律速の意味を理解する 4
7.場所によって、時間によって量が変化する現象の解析/物質、熱、運動量の式の形を学ぶ 2
8.ラプラス変換を使った微分方程式の解法/誤差関数を用いた解の意味を学ぶ 4
9.活性炭吸着反応/収支式の導き方を学ぶ 2
10.固体中の熱伝導/定常および非定常熱伝導の違いを学ぶ 2
11.静止媒体中の物質移動/フィックの法則により拡散現象を理解する 2
12.無次元数/無次元数の物理的意味と有用性を学ぶ 2
13.まとめと様々な現象への応用 2
学年末試験 0.5
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
斎藤恭一著:道具としての微分方程式、講談社
補助教科書
RB. Bird et al, Transport Phenomena, Wiley International Edition
履修上の注意
学習の前提として化学工学の知識が必要である。微分・積分の内容を理解していること。
評価基準
試験と演習で評価する。「教科書で取り上げられている現象の収支式をたてることができ、これを解いて代表的な解析解を導くことができる。」ことを基準とする。
評価法
定期試験80%,10回程度行う演習20%
学習・教育目標 東京高専
C-4,C-6
JABEE
(c)(d)