国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
半導体工学特論
Advanced Technology of Semiconductors
担 当 教 官 永吉 浩
学年、学科等 1年 専攻科一般・共通 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
数千万のトランジスタを搭載した集積回路は産業の米とよばれ、半導体技術はエレクトロニクスの基礎をなしてい
る。本講では、半導体に関連した基礎的物理現象から、半導体デバイスの構造と特性、トンジスタ、基本回路までを
開発の歴史と絡ませながら一貫して説明する。
カリキュラムにおける位置づけ
本科で学習した固体電子工学、集積回路工学の基礎を理解しておくこと。
授業の内容 時間
第1-2回 半導体デバイス開発以前の時代背景と各種デバイス 4
(1)ラジオ、通信装置の発明と増幅器の必要性 鉱石検波器、真空管
(2)第二次大戦における電子戦の発達とレーダー装置、 真空管の周波数限界から固体素子の見直しへ
第3-8回 12
(3)ベル研における固体素子研究の始まりと高純度単結晶育成技術の進化 (Ge,Siの物性とゾーンリファ
イニング技術)
(4)トランジスタ動作の発見 (PNダイオードの基本動作 BPトランジスタの基本構造と動作)
(5)トランジスタ構造の進化 成長型‐合金型‐メサ型‐プレーナー型 日本の状況 (酸化膜形成技
術)
(6)材料の見直し GeからSiへ (現在用いられている半導体の種類と特徴)
第9-12回 8
(7)プレーナートランジスタから集積回路への進化 キルビー特許 (ICプロセス技術の基礎)
(8)アポロ計画から電卓応用 MOSデバイスの実用化、シャープの戦略 電卓戦争 (MOSトランジスタ解
説)
(9)マイコンの発明 i4004からペンティアムへ メモリーの進化
(10)集積化技術の進化 (超純水、ステッパ、ボンディング技術、Si原料製造から単結晶育成、研磨、
ゲッタリンング、配線技術、エピタキシャル成長、SOI 他)
第13-15回 各種トレンドデバイス解説 6
(11)ムーアの法則の破たんと産業構造変化 超LSI技術研究プロジェクトとその後の各国 国家プロジェ
クトの変遷
(12)デバイス構造の多様化 (ナノ構造デバイス、量子効果デバイス、新各種メモリーデバイス、微細
化・クロック周波数高周波化の限界とCPUのマルチコア化、マルチチップ化と貫通電極、システムインパッ
ケージとシステムオンチップ、インテルシリコンフォトニクス戦略 他)
(13)有機半導体の登場と大面積デバイス技術、パワーデバイス技術(LCD, 太陽電池 パワーMOSFET,
IGBT他)
   
   
   
   
   

(続き)
教科目名
半導体工学特論
Advanced Technology of Semiconductors
教科書
必要に応じてプリント配布
補助教科書
履修上の注意
本科で学習した固体電子工学、集積回路工学の基礎を理解しておくこと。授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。
評価基準
半導体物性の基礎、半導体デバイス、MOSトランジスタの構造と特性など教科書レベルの内容が理解できること。
評価法
レポートなど100%
学習・教育目標 東京高専
C-5
JABEE
(c)(d)