| 授業の目標と概要 |
| 本科の線形代数学で触れる機会のなかった複素ベクトル空間C^nについて学ぶ. C^nにおける内積を定義し, 正規 |
| 作用素について調べる. 特にユニタリ作用素とエルミート作用素を理解するのが目標である. |
| これらの最良の応用は量子力学である. たとえば, Heisenberg-小澤の不確定性原理は, 粒子の位置と運動量に対 |
| 応する自己共役作用素の非可換性から説明される. 本講義でそれらに触れる余裕はないが, 各自で物理や専門学科 |
| の教員に尋ねてほしい。喜んで教えてくれるはずである. |
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| カリキュラムにおける位置づけ |
| 本科 3 年までに学んだ数学, 特に線形代数学I, IIの知識を前提とする. |
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| 1. C^n上の内積, ノルム, 距離. |
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| 2. 正規直交系とC^nの線形作用素. |
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| 3. 正規作用素の対角化可能性. |
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| 4. 正規作用素の固有値, 固有ベクトル. |
3 |
| 5. エルミート作用素と正規作用素のスペクトル分解. |
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| 6. 正規作用素の性質のユニタリ作用素への応用. |
3 |
| 7. 作用素の可換性. |
3 |
| 8. その先への展望. |
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| 9. 量子力学への応用の紹介. |
1 |
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| 教科書 |
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随時, 予稿 (PDF and/or 印刷物) を配布する.
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| 補助教科書 |
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線形代数と量子力学(竹内外史著・裳華房 ISBN-13: 978-4-7853-1126-1)
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| 履修上の注意 |
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講義ではできるだけ具体例を示すように心掛けるが, 自ら手を動かして計算してみるのが理解への早道である. そして, 簡単な証明にも興味をもってほしい。
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| 評価基準 |
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複素ベクトル空間の概念を理解し,ユニタリ作用素やエルミート作用素の性質を調べるための計算ができる.
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| 評価法 |
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| 学習・教育目標 |
東京高専 |
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JABEE |
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