国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
確率・統計
Statistical Stochastics
担 当 教 官 柚賀 正光
学年、学科等 4年 電子工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
基本的な正規分布を元にして、確率と統計の意味を教授する。工学に必要な確率分布を説明し、確率分布の統計的解
釈により自然界への応用について基礎知識を得る。古典統計と量子統計を比較して、確率・統計により計算される量
子論について考える。
カリキュラムにおける位置づけ
物性の基礎知識と計算が必要であるため、工業数学ⅠⅡⅢⅣと基礎電子工学ⅠⅡ,応用物理ⅠⅡⅢ,固体電子工学Ⅰ
Ⅱが関係する。
授業の内容 時間
1.確率と統計の意味 確率と統計の意味を教授し、その違いと類似点を説明する。 1
2.正規分布の確率統計的解釈 正規分布とは何か。なぜそのような式が必要か。正規分布に関する平均値. 6
標準偏差,分散,偏差値,確率分布などの基礎的な用語の意味と順列・組合せの使い方を説明する。
3.二項分布とポアソン分布 二項分布の使い方と個数が多い場合のポアソン近似、およびスターリングの公 6
式による近似について述べ、正規分布との関係を示す。
4.その他の分布 その他の分布として、誤差関数やガウスの関数について説明する。 2
後期中間試験 0.5
5.ボルツマン統計 統計の基礎としてボルツマン統計を用いてエネルギー準位から平衡状態と定常状態の意 4
味を説明する。
6.自然界への応用 統計の自然界への応用として気体分子の平均速度や気圧分布、及び気体の拡散に関する 6
エントロピーの概念、情報量としてのbitの概念について説明する。
7.量子統計 半導体中の電子や光は、ボルツマン統計では扱えないので、量子統計の基本的概念を教授す 4
る。
学年末試験 0.5
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
特になし
補助教科書
特になし
履修上の注意
3年次の基礎電子工学ⅠⅡ中の半導体や電子・量子論の基礎および微分・積分,複素関数などを復習しておく。授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。
評価基準
正規分布の意味と基本的用語が理解できる。量子物性論に関係する確率・統計の意味と分布関数による計算ができる。標準的教科書レベル60%以上クリアできる。
評価法
定期試験100%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-8
JABEE
(c)(d)