国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
電気回路Ⅲ
Electrical Circuits III
担 当 教 官 玉田 耕治
学年、学科等 4年 電気工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
 電気回路の状態は、定常状態と過渡状態に分けて考えることができる。ただし、ここでいう「定常状態」は、
全く変化を伴わない状態だけをさすのではなく、ある変化が規則正しく繰り返されている状態を含む場合もある。
そして「過渡状態」は、1つの定常状態が何らかの要因で乱され、別の定常状態に落ち着くまでの状態をさす。
「過渡現象論」では、過渡状態にある電気回路の現象を、微分方程式によって解析する方法を学習する。
カリキュラムにおける位置づけ
 本校電気工学科のカリキュラムでは、電気回路Ⅰ、Ⅱで、定常状態にある電気回路の動作を学習する。一方、制御
工学では、電気回路を常に定常状態の動作ではなく、状況に応じて操作を加え、動作を変化させることが要求さる。
そこで、回路に対してある操作を加えたときに回路がどう反応(応答)するか、を解析する手段である過渡現象論が
重要になる。過渡現象論は、見方を広げると、電気工学以外の分野にも応用範囲が広い。
授業の内容 時間
1.過渡現象を学ぶための基礎 4
  過渡を解くための微分方程式の立て方及び解析
2.直流電源に接続した電気回路の過渡現象 6
  直流電源に接続したRC回路及びRL回路の過渡現象
3.交流電源に接続した電気回路の過渡現象 4
  交流電源に接続したRC回路及びRL回路の過渡現象
4.複エネルギー回路の過渡現象 4
  直流電源及び交流電源に接続した複エネルギー回路の過渡現象
5.複合回路の過渡現象 4
  並列及び直並列回路の過渡現象
6.ラプラス変換とそれを用いた過渡現象解析法 4
  ラプラス変換及びラプラス逆変換を用いた過渡現象解析
7.ラプラス変換による電気回路の過渡現象解析 3
  ラプラス変換法に電気回路の過渡現象解析
前期末試験 1
   
   
教科書
吉岡・作道共著「過渡現象の基礎」(森北出版)
補助教科書
履修上の注意
 3年で履修した微分方程式をよく理解しておくこと。また授業の予習・復習及び演習については自学自習により取り組み学修すること。
評価基準
教科書レベルの問題で60点以上獲得が合格。
評価法
定期試験100%
学習・教育目標 東京高専
C-6
JABEE
(d)