国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
電子回路
Electronic Circuits
担 当 教 官 西村亮
学年、学科等 3年 情報工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
 コンピュータを用いていろいろな機器を制御するためには,インタフェースとなる電気,電子回路の設計,製作,
利用が欠かせない.本科目は,電子回路で用いられる素子の特性と利用法について取り扱い,実際に回路を使用する
場面において,それらを適切に利用するための基礎を修得することを目的とする.
カリキュラムにおける位置づけ
 オームの法則,キルヒホッフの法則,記号法など,電気回路Ⅰおよび電気回路Ⅱで学んだ諸法則と解析法を利用で
きる知識が必要である.また,情報工学実験Ⅱにおいて,関連した実験を行うほか,コンピュータ計測制御,情報工
学実験Ⅲ(前期)とも関連がある.
授業の内容 時間
1.半導体 3
 (1)不純物半導体とキャリヤ
   ・電子回路素子の基本材料である不純物半導体の基礎
   ・半導体中の電流の振る舞いについて
 (2)PN接合
   ・キャリヤの性質と整流作用
2.ダイオード 5
 (1)電気的特性
   ・電圧の向きと電流の流れ方
   ・電圧-電流特性
   ・データシート
 (2)応用回路
   ・整流回路
   ・リミッタ
   ・上記回路における入出力電圧の関係
 (3)LED点灯回路
   ・設計法
3.トランジスタ 6
 (1)構造と基本的な動作
   ・キャリヤと電流の振る舞い
   ・接地,バイアス,直流電流増幅率
 (2)スイッチング回路
   ・必要性と動作の概要
   ・設計法
後期中間試験 1

(続き)
教科目名
電子回路
Electronic Circuits
授業の内容 時間
4.FET 3
 (1)構造と基本的な動作
   ・キャリヤと電流の振る舞い
   ・トランジスタのとの違い
   ・電気的特性(データシート)
 (2)スイッチング回路
   ・トランジスタを用いたスイッチング回路との違い
   ・設計法
5.積分回路と1次低域通過フィルタ 7
 (1)二つの観点
 (2)積分回路
  ・受動回路における動作
  ・入出力電圧の定量的な関係
・オペアンプによる回路
 (3)1次低域通過フィルタ
  ・利得と増幅度
  ・周波数特性の導出と概形
  ・通過域と阻止域
  ・遮断周波数
6.ディジタルIC 4
 (1)電気的特性
  ・データシート
  ・入出力端子における電圧と電流
  ・ノイズマージン
 (2)ファンアウトと伝搬遅延時間
 (3)CMOS-ICの基本回路
  ・nMOSとpMOS
  ・インバータ
  ・各種回路
学年末試験 1
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
小原治樹著「電子回路学入門-機械工学者のためのアナログ・ディジタル・パワー回路の基礎-」(コロナ社)
補助教科書
履修上の注意
 授業時間中に演習を行うことがあるので,関数電卓が必要である.演習レポートの提出期限は原則として次回授業時であり,遅延の場合は受理しない.
評価基準
 各回路の設計と解析,ディジタルICの特性に関する計算ができるようになること,また,各回路の動作の概要,半導体の基本事項について理解していることを基準とする.
評価法
定期試験75%,レポートなど25%
学習・教育目標 東京高専
C-2
JABEE
(d)(h)