国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
知能情報工学
Intellectual Information Systems Engineering
担 当 教 官 乾 伸雄
学年、学科等 5年 情報工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
状況に応じて適切に行動するロボットの実現は人類の夢であるが,これは様々な技術の集約により,はじめて実現可
能なものとなる.本講義では,特にロボットの経路問題,およびロボットと人間の間のインタラクションをテーマ
に,アルゴリズムや問題解決のモデルを学習する.
カリキュラムにおける位置づけ
C言語などのプログラミング言語を理解しており,与えられたアルゴリズムおよびデータ構造をプログラムとして実
現できることが望ましい.
授業の内容 時間
1 本講義で対象とするロボット 2
   本講義で対象とするロボットについて概説する.
   本講義では,ロボットの経路を決定する手法について説明する.
   掃除ロボット,マルチエージェントサッカーなどを例に取り,
   行動を決定するさいの問題のモデルについて解説する.
    目標:ロボットを取り巻く問題について理解する.
2 状態と探索空間 8
   迷路のようにある地点の行動が規則によって表現される場合,
   迷路で距離を考慮する場合,障害物が与えられたときの経路の場合
   (ロードマップ法,ボロノイ図),さらにロボットの大きさ,形状を考慮した場合
   (コンフィギュレーション空間)の経路について解説する.
    目標:問題に適した表現方法を用いて,実際に記述できるようになる.
3 地図情報が与えられたときのロボットの経路問題 8
   出発地点から目標地点に至る経路を探索する手法として,縦型探索,横型探索,
   最良優先探索(A*)について述べる.
   また,距離情報が与えられたときに,出発地点から目標地点までの経路を算出する
   最短経路問題の解法であるダイクストラ法について解説する.
   さらに,難しい問題として,巡回セールスマン問題について解説する.
    目標:種々の探索手法を駆使できるようになるとともに,各種探索法の利点と欠点を理解する.
4 演習 2
5 学習・プランニング 6
   概念学習や決定木学習,最小二乗法などの機械学習,
   および積み木の世界に代表されるプランニングなどについて解説する.
    目標:計算機における学習について理解する.
6 強化学習の手法によるロボットの経路問題 4
   強化学習の一種であるQ学習を題材に,障害物の位置が固定されている場合,
   障害物が動く場合における価値関数,行動価値関数の学習方法について解説する.
    目標:強化学習の考え方を理解し,解法のイメージをつかめるようになる.
学年末試験 1
教科書
適宜資料を提示する。
補助教科書
履修上の注意
演習等を適宜示す。自学自習で進めること。
評価基準
知能ロボットのモデルベースな動作計画方法について理解できる。ロボットを行動させるためには様々な問題があることを理解し、問題に応じ、どのようなアプローチが提案されているか、具体的に説明できる。
評価法
定期試験75%,演習15%,発表等10%
学習・教育目標 東京高専
C-6
JABEE
(d)