国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
応用数学Ⅰ
Applied Mathematics I
担 当 教 官 小坂 敏文、吉本 定伸
学年、学科等 4年 情報工学科 通常講義
単位数 期間 必修 3 単位 前期 週4時間 (合計 60 時間)
授業の目標と概要
制御系や電気回路,振動系に重要な手法であるラプラス変換について学び体験と比較することにより,数学的解析
の有効性を学ぶ。ラプラス変換表と部分分数分解による代数的手法で微分方程式を解き,グラフに描くことが出来
るようにする。デルタ関数・単位ステップ関数・sin関数などのラプラス変換及び性質を理解できるようにする。
また,情報通信などで重要となるフーリエ級数,フーリエ変換についても学ぶ。特に時間領域と周波数領域におけ
る表現について,直感的に理解できるようになることを目指す。
カリキュラムにおける位置づけ
三角関数,微分積分,微分方程式,線形代数,物理などの修得を前提にしている。sin関数・exp関数などのグラフ
を描けるようになっていること。この科目の内容は後から制御工学で一次遅れ要素,二次遅れ要素などの振る舞い
を検証するのに使われる。また学修単位科目であり,自学自習で演習問題を行なう。場合によってはプログラミン
グやエクセルなども利用するため,関連科目をよく復習しておく。
授業の内容 時間
    ガイダンス 2
1-1 導入部 4
     物理現象と記述のための諸量の概念とSI単位系
     関数の積の形でできている関数などのグラフ
1-2 微分方程式の立式 4
     定係数1階
     2階線形微分方程式
1-3 ラプラス変換を用いた微分方程式の解 4
     微分方程式を解くツールとしてのラプラス変換
     ラプラス変換表の導入
     解のグラフ表示
2-1 信号と表現 4
     信号とその表現法の復習
     ベクトルと正規直交
2-2 フーリエ級数 8
     関数の直交
     実フーリエ級数
     複素フーリエ級数
    今までの内容まとめと復習
前期中間試験 1.5

(続き)
教科目名
応用数学Ⅰ
Applied Mathematics I
授業の内容 時間
    試験問題の解説 2
1-4 ラプラス変換 2
     ラプラス変換の定義
1-5 関数のラプラス変換 4
     デルタ関数・単位ステップ関数・sin関数などのラプラス変換
     図示された関数のラプラス変換(重ね合わせ)
1-6 逆ラプラス変換 2
     部分分数分解
1-7 ラプラス変換の性質 4
     微分された関数のラプラス変換
     t軸上の推移
     s軸上の推移
     最終値の定理
     線形微分方程式が代数式になることの利点と伝達関数の概念Y(s)=G(s)X(s)
     ☆たたみ込み積分とラプラス変換の関係
1-8 演習 2
2-2 複素フーリエ(続き) 3
2-3 フーリエ変換 6
     フーリエ変換とフーリエ級数展開
     スペクトル
     線形性,対称性,単位インパルス
     時間・周波数軸推移,畳み込み積分
     時間・周波数軸の伸縮,その他の性質
2-4 フーリエ変換の応用 4
     標本化,システム関数,インパルス応答,AMの概念
    今までの内容まとめと復習
前期末試験 1.5
    演習と授業のまとめ 試験問題の解説 2
   
   
   
   
   
   
教科書
小坂敏文,吉本定伸 共著,『はじめての応用数学 ラプラス変換・フーリエ変換編』,近代科学社
Web等による資料の提供
補助教科書
http://tokyo-ct.net/usr/kosaka/for_students/appmath/index.htmlなど
履修上の注意
学修単位科目であり,授業時間以外の自修を含む。課題等は自主的に進め期限内に提出する。
授業ノートの提出を求めることがある。
課題は自分で採点し提出。
評価基準
ラプラス変換で微分方程式がを解くことが出来,解のグラフがかけるようになっていること。基礎的なフーリエ係数を計算でき,基本的性質を用い,フーリエ変換を導くことができる。
評価法
定期試験75%,提出物など25%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-6
JABEE
(c)(d)