国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
無機化学Ⅱ
Inorganic Chemistry 2
担 当 教 官 北折 典之
学年、学科等 3年 物質工学科 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
無機化合物を今後学習、研究していく上で必要な項目に絞って、演習などを行いながら無機化学の本質を理論的に理
解することを目的とする。工業的製法や単体の性質より、反応および物質のもつ特徴の本質を主にして学習する。
カリキュラムにおける位置づけ
2年次に学んだ無機化学Ⅰは基礎である。本講義は、無機化学全体を広い視野でさらに学ぶ。具体的には、無機化学
物質の命名法、社会で活用されている特徴的反応である原核反応、半導体などを学習する。加えて、計算問題を通し
て理解を深める。
授業の内容 時間
1.原子核反応 3
 ・放射線を出し、別の原子核に変化する核分裂、核融合に関して学習する。
2.遷移元素 3
 ・電子配置、最外殻電子、エネルギー準位から遷移元素の性質を理解する。
3.軌道エネルギー 3
 ・軌道エネルギーに関して計算問題を通して理解する。
4.錯体 2
 ・錯体の構造、性質(特に発色)について学習する。
5.基礎的な化学の計算 3
 ・復習をかねて、随時計算問題を行い、理解を深める。
前期中間試験 1
6.フラクタル構造 3
 ・自己相似構造、相似性次元について理解する。
7.点欠陥 3
 ・ファランケル欠陥、ショートキー欠陥について学習する。
8.導電体・半導体・絶縁体 2
 ・電子を流しやすい物質とそうでない物質の違いを理解する。
9.欠陥方程式 2
 ・格子欠陥の表し方を学習する。
10.活性化エネルギー等の計算 2
 ・計算を通して活性化エネルギーを理解する。
11.無機材料 2
 ・無機化学から見た陶器と磁器の違いを理解する。
前期末試験 1
教科書
絶対にわかる無機化学 齋藤勝裕、渡會仁 著 講談社 および プリント配布
補助教科書
ベーシック化学シリーズ1入門無機化学 森正保 著 朝倉書店
履修上の注意
無機化学Ⅰを十分理解していること。無機化学実験とリンクしているところ、および今後の研究において実践的な項目もあり、上辺だけの暗記でなく、整理して理解する必要がある。
評価基準
無機化合物の成り立ち、特徴、反応を本質的に理解する。特に、基本的な化学反応式、計算、遷移元素の特徴などは注力して学習する。下記評価で60点以上をとること。
評価法
定期試験80%,小テスト他20%
学習・教育目標 東京高専
C-1,C-4,C-5,C-6
JABEE
(c)(d)