国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
文化人類学
Cultural Anthropology
担 当 教 官 今堀恵美
学年、学科等 5年 一般教育科(人文系) 通常講義
単位数 期間 選択 1 単位 前期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
文化人類学は、人間がもつ文化の多様性に注目して「人類とは何か」を探っていく学問です。今年度は、文化・社会が
規定する性のあり方(ジェンダー)について学びます。世界の様々な社会で実践されているジェンダーの多様性に目を
向け、自分と異なるジェンダーのあり方も広く認めて共生の道を模索していける力を養います。
カリキュラムにおける位置づけ
本校において世界地理関連科目を学べる貴重な科目である。文化人類学の専門的知見を活用しながら、学生による異文
化理解に貢献できる。
授業の内容 時間
第一回 ガイダンスと自己紹介 2
内容:授業内容の解説、発表のやり方、コメンテーターの役割の指摘。担当箇所決定。
第二回、三回 文化人類学から性を考える1,2、発表者決定 4
内容:文化人類学とは何か、そして文化人類学視座から性を眺めるとはどういうことかを考えていきます。
第四回 性・生殖・出自とジェンダー ‎ 2
内容:私たちが不可分に考えている結婚・性・生殖の関係にも文化的多様性がみられます。文化人類学の基礎
用語を学びつつ、生物学的事実の上に築かれる様々な文化に注目します。
第五回、六回 フェミニスト人類学1、2 4
内容:ジェンダー研究では伝統的に女性に注目が集まってきました。その意義と問題点、そして可能性をも考
察します。
第七回 女性性のみジェンダーか? 男性性とジェンダー 2
内容: ジェンダー研究では女性に対する注目が高い一方、あまりに「当前」視されてきた男性性を論じま
す。
第八回 セクシャリティとトランスジェンダー 2
内容:第三の性と呼ばれるトランス・ジェンダーに目を向けます彼らのあり方を通じて私たちが信じる男/女
というジェンダーの対立を相対化します。
第九回〜第一四回 発表 12
第一五回 試験とまとめ 2
 
【補助教科書】
宇田川妙子・中谷文美(編)『ジェンダー人類学を読む——地域別・テーマ別基本文献レヴュー』、世界思想
社、2007年(参考書程度に各自使用)。
教科書
田中雅一・中谷文美(編)『ジェンダーで学ぶ文化人類学』、世界思想社、2005年(¥ 1,995)。教科書は各自購入。
補助教科書
上記参照。
履修上の注意
ジェンダーとはみなさんの個人的な生活における問題と密接に関係する学問である。各自が自分自身の問題に惹きつけながら主体的な授業への参加を求めます。
評価基準
成績評価は授業への貢献度(発表、質疑応答への参加)及び試験で評価します。
評価法
定期試験50%,発表30%,質疑応答への参加20%
学習・教育目標 東京高専
JABEE