教科目名
研究開発史
History of Research and Development
担 当 教 官
:
河村 豊
学年、学科等
:
5年
一般科目(人文系)
通常講義
単位数 期間
:
選択
単位
前期
週2時間
(合計 30 時間)
授業の目標と概要
20世紀には,科学依存型技術を意識的に生み出すための仕組みが模索されるようになった.研究開発という手法は,
まさに意図的に新しい技術,画期的な技術を生み出すために編み出された手法である.このゼミでは,20世紀に発展し
たエレクトロニクス分野の研究開発史を,講義形式およびゼミ形式を通して理解する.20世紀のとらえ方は1989年以
降,劇的な変容をとげた.そこで本年は「戦争と科学技術」という側面を,「軍産複合体」というキーワードを用いる
ことで,20世紀の研究開発史を分析することとする.
カリキュラムにおける位置づけ
本校3年までの社会科系科目(倫理思想,政治・経済,日本史,科学技術史)の受講を前提とする.
授業の内容
時間
1.ガイダンス
2
戦争と科学技術というテーマの意味
20世紀研究開発史の概要
4
2.軍産複合体と科学技術
軍産複合体とは何か(映像資料)
10
3.軍産複合体形成までの経過
(1)第1次世界大戦以前の研究開発
科学応用技術の登場
電力技術,無線通信技術,航空機技術など
(2)第1次大戦期の研究開発
新兵器開発に向けた研究開発の登場
真空管規格化,長波無線,化学兵器
(3)戦間期の研究開発
研究開発への国家統制の登場
ソビエトの科学技術とその影響
10
4.軍産複合体形成とその後
(1)第2次世界大戦の研究開発
物理学応用兵器の登場:レーダー,核兵器
(2)冷戦期の研究開発
冷戦期の新兵器開発競争
航空宇宙技術,エレクトロニクス,DNA発見
3.5
(3)冷戦後の研究開発
無人化技術
5.現代社会と軍産複合体
これからの展望を検討する
<講義の進め方>
座学が中心であるが,文献読解および紹介,グループによる課題調査および発表なども行う.
前期末試験
0.5
(続き)
教科目名
研究開発史
History of Research and Development
教科書
プリントなどを利用する.
補助教科書
講義中に紹介する.
履修上の注意
ゼミ形式では指定された文献を熟読したり,映像資料を分析し,要点を発表することが求められる.したがって,文献や資料を読み取ることが好きでない学生には不向きである.
評価基準
研究開発史に関わる,基本的知識,基本概念,主要な分析方法について8割程度を修得していること.また,基礎的な課題解決能力(調査,分析),発表能力(討論,発表)を持っていること.
評価法
グループ発表30%,定期試験40%,レポートなど30%
学習・教育目標
東京高専
JABEE