国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
地域文化論
 
担 当 教 官 今堀 恵美
学年、学科等 5年 一般科目(人文系) 通常講義
単位数 期間 選択 1 単位 前期 週2時間 (合計 30.5 時間)
授業の目標と概要
生業・経済・環境をめぐる文化の違いを理解する。
 文化人類学は、人間がもつ文化の多様性に注目して「人類とは何か」を探っていく学問です。今年度は、地球上に
存在する多様な生業形態(狩猟採集・牧畜・農耕民など)の経済のあり方と民族文化の関わりを学んでいきます。
カリキュラムにおける位置づけ
本校に欠けている世界地理関連科目を学べる貴重な科目である。文化人類学の専門的知見を活用しながら、学生によ
る異文化理解に貢献できる。
授業の内容 時間
1.文化人類学は世界の見方を学ぶ 2
文化人類学の方法論及び特徴を説明します。文化人類学的な認識方法である「文化相対主義」についての理
解を深めます。
2.多様な生業のあり方 2
我々の生活スタイルとは異なる狩猟採集・牧畜・農耕などの生業スタイルと文化の関わりを習得します。
2
3.環境と人間の関わり
狩猟採集・牧畜・農耕など自然と関わる生業スタイルでは、人間は自然と共存するためにいかなる文化を発
達させてきたのかを学習します。
2
4.経済の多様なあり方
経済のあり方とは時代や地域によって多様な形態があることを学びます。特に我々が当たり前と感じる市場
経済とは異なる経済のあり方を学びます。
2
5.小規模社会と市場経済化
上述の議論を踏まえた上で、狩猟採集・牧畜・農耕を生業としていた人々が近年、市場経済化を経験した後
の彼らの文化や価値観を含む生活スタイルの変化に注目します。
6.環境の変容と先住民の誕生 2
急激な自然環境の変化によって従来までの生業スタイルを変えざるを得なかった人々が民族固有の生存をか
けて、生み出した「先住民」という生き方について考察します
7〜15.担当論文の発表 18
前期末試験 0.5
   
   
教科書
特に指定しない。発表論文は発表者に適宜コピーを配布する。
補助教科書
特に指定しない。
履修上の注意
授業は文献読解及び発表を含めたゼミ形式で進めます。履修を希望される方は課題論文の発表をしていただきます。文献はコピーをしたものを受講者に配ります。
評価基準
世界各地の文化の多様なかたちを理解し、人類学関係の著作をある程度読みこなせるようになること。また読解した文献を説得力をもってプレゼンテーションできること。
評価法
定期試験50%,プレゼンテーション50%
学習・教育目標 東京高専
JABEE