国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
日本科学技術史
 
担 当 教 官 河村 豊
学年、学科等 4年 一般科目(人文系) 通常講義
単位数 期間 選択 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
人文ゼミⅠとして「日本科学技術史」を扱う.本ゼミでは,わが国の科学技術に関わる起源,社会・経済的な背景を
理解し,現代日本の科学技術を正確に把握するための基礎的な能力を養う.日本の科学技術の歴史を見る場合,海外
の人々から,すばらしい能力をもつと評価される側面と,奇妙と思われる特質をもつと批判される側面との両方が存
在している「要因」について,理解することが大きな目標である.そこから将来を展望してみたい.
カリキュラムにおける位置づけ
本校社会系科目の中で,「より深い教養のために」設置された人文ゼミとして設置された科目群の1つである.
授業の内容 時間
 ヨーロッパにより発展させられた科学・技術を外から導入することで,わが国の科学・技術文明はスター 10
トした.重要な日本人科学者,技術者あるいは技術系企業について正確な知識をもつ.前半では,近代日本
を準備した江戸時代における科学技術を中心にその特徴を検討する.
明治維新以降に,日本近代化を推進させる原動力となった技術,また新技術を生み出す基礎となった科学
研究は,順調に進展したわけではなかった.さまざまな矛盾を抱えながら,その中で技術者や科学者が近代
日本をささえるような創造的な技術開発や自立的な基礎研究を行っていったことを理解して行く. 10
A.日本の科学技術の2つの特徴
   1.「ミラクルジャパン」とは?
   2.「奇妙な国:ジャパン」とは? 9.5
 B.日本の近代科学・技術の出発
   1.江戸以前の科学・技術
   2.鉄砲伝来の意味  
   3.蘭学書の翻訳事業
   4.幕府の「洋学」利用
 C.明治期の西欧科学導入(1)
   5.外国人技術者
   6.西洋科学の積極的摂取
 D.明治期の西欧科学導入(2)
   7.サムライ技術者
   8.技術者養成
 E.日本産業革命期の科学・技術
   9.研究の自立(1)
   10.研究の自立(2)
   11.研究の自立(3)
 F.第1次大戦後の科学・技術
   12.創造的技術の登場
   13.技術者の大事業
   14.理化学研究所の成果
学年末試験 0.5
   
   
   
   

(続き)
教科目名
日本科学技術史
 
教科書
道家達将『科学と技術の歩み』岩波書店,岩波ブックレット,シリーズ<日本近代史14> 定価400円
補助教科書
講義中に紹介する.
履修上の注意
自分で調査を実施することが必要となる.
評価基準
分担箇所を調査,報告,資料提示を行う.与えられた部分について,基本的調査を加え,さらにオリジナルな調査を実施することが求められる.
評価法
分担発表20%,定期試験40%,レポートなど40%
学習・教育目標 東京高専
JABEE