国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
物質工学特別研究
 
担 当 教 官 全 員
学年、学科等 1年 専攻科物質専攻 実験
単位数 期間 必修 4 単位 通期 (合計 180 時間)
授業の目標と概要
物質工学分野における高度な研究課題に取り組み、研究開発能力を養う。
課題発掘能力,問題解決能力,創造性等を身につける。
カリキュラムにおける位置づけ
本科5年次の卒業研究の経験を活かして、より専門性の高い研究テーマに取り組む。
研究を遂行していく中で実践的なエンジニアに必要なスキルや心構えを身につける。
授業の内容
特別研究指導教員の研究室に所属して2年間研究を行う。各教員のテーマ概要を以下に示す。
・阿久沢 昇 「黒鉛層間化合物の物性と構造に関する研究」:グラファイトにアルカリ金属をインターカレート
させて黒鉛層間化合物を合成し、構造をX線回折やラマン分光によって決定する。電気抵抗率、磁気抵抗、ホール係
数等の物性を測定して構造との関係を明らかにする。
・三谷 知世 「キトサンを用いた重金属排水の処理」:化学修飾キトサンゲルを調製し、重金属に対する選択除去
特性を吸着等温線やキトサン粒子内への重金属の拡散速度により評価する。
・高橋 三男 「チタンの陽極酸化によるナノポーラス作製とインプラント応用に関する研究」:チタンは、優れた
移植片材料といえる。しかし、チタンの表面形態は、細胞付着に大きな影響を及ぼすため、チタン表面にナノポーラ
スを形成し、インプラントの応用に役立てることを目指している。
・北折典之 「導電性ダイアモンド電極を用いたオゾン水に関する研究」:導電性ダイアモンド電極を用いて、純水
を電気分解しオゾン水を作製する。このシステムの開発、小型携帯式の装置の開発ならびに殺菌等への応用を検討す
る。
・石井 宏幸 「気固系反応装置における流動化特性に関する研究」:気固系反応装置の中でも流動層が用いられて
いるものとして廃棄物燃焼装置を対象とし、ダイオキシン対策、農産・畜産廃棄物燃焼の課題解決の為に層内流動化
状態の把握及び、その制御方法を検討する。
・町田 茂 「有機材料の機能化の研究」:有機化合物の電子状態や分子間相互作用に着目して機能発現が期待され
る分子構造を設計して合成を行う。また、得られた化合物の物性を評価して、効率の高い電子デバイスや光デバイス
の実現を目指す。
・土屋 賢一 「コンピュータシミュレーションによる固体内不純物の挙動解析」:金属中の水素の挙動を量子力学
的に解析し水素の安定位置や拡散経路について推測する。また、水素吸蔵の限界について予測を行う。その結果を燃
料電池等の開発に役立てる。
・菊地 章 「プラスチック光ファイバーによる薄膜センサーに関する研究」:通常のガラスファイバーに比較して
加工や取り扱いが容易であるプラスチック光ファイバーとレーザ光を用いた金属薄膜センサーについて検討する。
・庄司良 「バイオアッセイによる環境管理手法の確立」:新しい環境管理手法として注目されているバイオアッセ
イを如何に利用していくべきかについて、有害性評価,削減、予測など様々なアプローチから研究する。

(続き)
教科目名
物質工学特別研究
 
授業の内容
・城石英伸 「燃料電池の要素研究と物質吸着の分光学的研究」:燃料電池の触媒や膜などの要素について、評価方法
を学習するとともに、燃料電池材料の開発を行う。また、界面への物質吸着を分光学的手法を使って研究し、新しい
デバイスを開発することを目指す。
・工藤 節子 「ジエチレントリアミンペンタ酢酸とランタニド(III)複核錯体のキャラクタリゼーション」:水溶液
中でランタニド(III)酸化物とジエチレントリアミンペンタ酢酸を反応させ、新規複核錯体のキャラクタリゼーション
を行う。核磁気共鳴診断法の造影剤の開発を目指している。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
教科書
補助教科書
履修上の注意
研究のタイムマネージメントができるようになること。
専攻科生の自覚を持って、本科5年生の模範となること。
評価基準
研究への取り組み(出欠状況、研究態度など)を指導教員が評価する。
中間発表会のプレゼンテーションの内容を複数の審査員が評価する。
評価法
研究に取り組む姿勢,プレゼンテーション,論文
学習・教育目標 東京高専
B-1,B-5,C-7,C-8,C-9,C-10,C-11,C-12,C-13
JABEE
(a)(d)(e)(f)(h)