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教科目名
物質工学特別実験
 
担 当 教 官 全 員
学年、学科等 1年 専攻科物質専攻 実験
単位数 期間 必修 2 単位 後期 (合計 90 時間)
授業の目標と概要
特別研究の研究分野以外で必要とされる基礎的な実験技術や解析方法を身につけ、学際分野の研究にも対応できる柔
軟性を身につける。
特別研究と異なるテーマに取り組むことで、チームで問題を解決する能力を高め、状況に応じてさまざまな役割を果
たすことができるようになる。
カリキュラムにおける位置づけ
物質工学特別実験では、各担当教員の専門分野で必要とされる基礎的な実験技術や解析方法を身につけられるように
テーマを設定している。特別研究で専門性の高い実験は十分に行えるが、他分野の基礎的な実験を行う機会は少ない
ので、物質工学特別実験で補完し、幅広い知識と問題解決能力を持った技術者を養成することを目的としている。
授業の内容
専攻主任と相談の上、以下に示すようなテーマの中から6テーマを選択し、各担当教官の下で実験を行う。
・阿久沢 昇 題目:「カーボン材料のラマン分光と電磁気物性」:ダイヤモンドやグラファイト、カーボンナノチュ
ーブなどのカーボン材料についてラマン分光などによるキャラクタリゼーションを行い、それらの電磁気物性につい
て明らかにする。装置としてはX線回折装置、ラマン分光光度計、ホール係数測定装置、電子スピン共鳴装置などを使
用する。
・三谷 知世 「湯殿川の水質調査」:パックテストおよび実験室での化学分析成分を併用して、近隣湯殿川の水
質調査を行い、汚染状況について考察する。測定項目を含めて自分たちで実験計画を立て、実験を遂行する。
・高橋 三男 「酵素センサの作製とその応用」:センサ信号をパソコンに取り込む酵素センサシステムを組み立
て、これをトランスデューサとしてグルコース濃度を測定する。
・北折典之 「圧電体の評価と応用製品の作製」:市販されている圧電体を購入し、その電気的特性を調べるとと
もに、圧電性の特徴を理解する。
・石井 宏幸 「反応装置内の粒子挙動評価」:透明なコールドモデル実験装置の設計・製作を行い、その実験装
置にて層内の粒子挙動を画像解析、層内圧力損失及び、圧力変動解析により評価させる。
・町田 茂 「アルドール縮合反応」:アルデヒドとケトンのアルドール反応は、有機化学において、最も重要な炭
素−炭素結合生成反応の一つである。この反応操作と、再結晶による精製方法について学ぶ。さらに、核磁気共鳴装
置と赤外吸収分光光度計を用いて目的物の構造解析を行う。
・土屋 賢一 「水素原子の電子軌道」:水素原子の電子軌道を数値計算により求める。動径成分及び、角度成分
について計算を行う。
・菊地 章 「薄膜材料の諸特性」:薄膜の基礎特性(構造・組成及び力学的・機械的・電気的・磁気的性質)を
実験を通して知る。各種材料の薄膜を作成し、電子顕微鏡、微小摩擦引っ掻き試験機等で測定実験する。
・庄司良 「生物反応を指標とする環境評価」:培養動物細胞の生存率や藻類の増殖阻害、抗原-抗体反応、ミジン
コの遊泳阻害などの生物応答反応を利用して、実際の河川や排水などの汚染状況の程度を評価する。
・城石英伸 「高分子膜の物性評価」:種々の高分子膜について、電気化学的特性ならびに物理化学的な特性を測定
する実験を行う。
・工藤 節子 「分析法の改良または開発」:実試料が多様であることから、確立された分析法が必ずしも適当でな
い場合がある。試料の特徴、目的物質の濃度、時間、設備、試料数、費用、人手などの立場から問題点を分析し、試

(続き)
教科目名
物質工学特別実験
 
授業の内容
料分析法の最適化、改良または開発を行う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
教科書
補助教科書
履修上の注意
初めての実験が多いので、事前の調査や実験手順の確認を怠らないこと。
評価基準
実験に取り組む姿勢(出欠状況、演習態度)を評価する。
テーマ毎にレポートを提出させ、理解度を担当教員が評価する。
評価法
レポートなど100%
学習・教育目標 東京高専
C-7,C-8,C-11,C-12,C-13
JABEE
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