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教科目名
電気電子工学特別研究
 
担 当 教 官 全 員
学年、学科等 2年 専攻科電気電子専攻 通常講義
単位数 期間 必修 12 単位 通期 (合計 540 時間)
授業の目標と概要
電気電子工学における高度な研究課題に取り組み、研究開発能力を養う。
課題発掘能力、問題解決能力、創造性等を身に付ける。
カリキュラムにおける位置づけ
本科5年次の卒業研究の経験を活かして、より専門性の高い研究テーマに取り組む。
研究を遂行していく中で実践的なエンジニアに必要なスキルや心構えを身につける。
授業の内容 時間
・大貫繁雄:「数値電磁界およびアンテナ解析」
 アンテナ・電磁界解析、回路とアンテナの結合問題、分散性媒質や異方性媒質中の電磁界・アンテナ問題
をFDTD法(Finite Difference Time Domain method)やモーメント法などの数値計算法を用いて行う。
・伊藤彰:「電磁波伝搬・散乱現象の数値解析」
 電磁波が真空中や物質中を伝わる現象と物体によって電磁波が散乱される現象を数式で表現し、それらの
数値解によって具体的な物理量を求める。その定式化の手法と種々の数値解法についても修得させる。
・土井淳:「電力・エネルギー分野のシステム技術に関する研究」
 電力ネットワークの制御、地球温暖化防止策の検討、電力系統解析支援システムの開発、エネルギー・環
境教育のWebコンテンツの開発など、電力システム技術およびエネルギーマネジメント技術に関する研究に取
り組む。
・須原啓一:「電気接点におけるアーク放電」
 開閉電気接点におけるアーク放電は、機械的運動と電気的変化を伴うばかりではなく、点弧時、金属蒸気
相から気相への移行時、消滅時には、確率的要素も含む複雑な系である。これらを総合的に探求する。
・松井義弘:「サーボモータを用いた位置決めシステムの整定時間短縮」
 機械系の剛性不足による共振や非線形摩擦等、サーボモータを用いて位置決め制御する上での課題にロバ
スト制御、適応制御など最近の制御理論を応用し、可能な限りの整定時間の短縮を行う。
・舘泉雄治:「バーチャル・リアリティ技術に関する研究」
 バーチャル・リアリティの要素技術であるリアルタイムシミュレーションと、CGに関する研究を行う。
シミュレーションプログラムによって計算機の中に仮想世界を作り出し、それをCGでリアルタイムに表示す
る。
・玉田耕治:「緑色発光電子材料の基礎研究」
 高輝度青色LEDの出現によりフルカラーディスプレイの期待が高まっているが、純緑色の高輝度LED
はまだ開発段階である。その可能性のある電子材料に関しての基礎研究を行う。
・伊藤浩:「化合物半導体の基礎と応用に関する研究」
 Ⅲ-Ⅵ族化合物半導体のGaSeやGaSは層状結晶構造で強い異方性を示し,光学的特性に優れる。そこで,本
研究ではGaSeやGaSの光学デバイス化へ向けた薄膜結晶成長技術とデバイス化技術に関する研究を行なう。

(続き)
教科目名
電気電子工学特別研究
 
授業の内容 時間
・柚賀正光:「シリコン陽極酸化膜の成長挙動に関する研究」
 IC作成工程において酸化膜成長は不可欠である。通常この工程は1000℃以上の高温で行われる。本研究は
この工程を室温付近で行うもので、良質の酸化膜成長が低温で可能になれば、材料の劣化がなく低コストのIC
作成が可能になる。
・青木宏之:「複素数型ニューラルネットワークの応用に関する研究」
 実数型ニューラルネットワークの拡張形である複素数型ニューラルネットワークのさまざまな分野への応
用について検討する。当面は通信システムや画像処理などの分野を取り上げて応用システムの検討を進める。
・小池清之:「ターボTCM方式の応用に関する研究」
 優れた伝送特性を有することで知られるターボTCM方式の実用化と各種通信路に対する適応性について、ハ
ードウェアの製作と実験を通して実証的に研究する。
・鹿毛哲郎:「VLSIインタコネクト解析技術の研究」
 VLSIの高集積化にともない、信号伝搬における信号保全が問題になっている。VLSIの信号伝搬解析を行う
ため、大規模回路の縮約・解析技術について研究を行う。
・大塚友彦:「画像処理に関する研究」
 画像処理を応用した生体認証に関する研究、画像処理など信号処理用のアプリケーション向けのVLSI設計
に関する研究を行う。
・谷田部喜久雄:「小規模無線送受信システムの開発」
小型送受信モジュールとPICマイコンを用いて双方向の送受信システムを開発し、
ラボラトリー用計測制御システムや介護情報システムへの応用について研究する。
・加藤格:「環境浄化機能材料の特性評価と浄化プロセスの設計」
 環境中における有害物質を除去または無害化する機能性材料について特性評価を行い、そのデータを基に
浄化プロセスの基本設計を行う。
・永吉浩:「結晶Si太陽電池に関する研究」
 多結晶Si太陽電池用製造プロセスについて研究を進める。新開発の太陽電池製造プロセス用各種ペースト
を用いた太陽電池製作プロセスの研究、パッシベーション層の形成法の研究等を行い、最終的にデバイス特性
の評価まで行う。
・一戸隆久:「粒子線を用いた薄膜形成プロセスに関する研究」
 プラズマ、イオンビーム、ラジカル等の各種粒子線を用いて、非平衡条件下での薄膜形成や新材料創成に
関する実験的な研究を行う。
   
   
   
   
   
   
教科書
補助教科書
履修上の注意
研究目的、研究方法を明確にして目的を十分達成できるように努力する。研究の節目で中間報告、最終のまとめのプレゼンテーションを行う。
評価基準
研究中に生じた問題を解決することができる.研究を通じて,新たな課題を発掘することができる.研究を通じて,創造性に富む目標を見出すことができる.
評価法
研究に取り組む姿勢,プレゼンテーション,論文
学習・教育目標 東京高専
C-2,C-3,C-7,C-8,C-9,C-10,C-11,C-12,C-13,D-5
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