国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
材料強弱学
 
担 当 教 官 黒埼 茂
学年、学科等 1年 専攻科機械情報専攻 通常講義
単位数 期間 選択 2 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
構造材料の強度について、以下の事を学ぶ。
①強度解析の基礎:各種応力解析法(数値解析法から実験解析法まで)について勉強する。
②破壊力学の基礎:応力拡大係数の意味、破壊力学を導入した強度評価方法を学ぶ。
③金属の強度  疲労破壊、き裂進展、破壊靭性等について理解する。
カリキュラムにおける位置づけ
実際の身近にある機械の材料強度を調べるときに、考慮する必要がある事柄を本「材料強弱学」で勉強する。特に強
度解析方法を中心に勉強する。さらに身近に起きる破壊事故がどのような原因で破壊したのか範囲を広げて勉強す
る。従ってカリキュラムの中での本教科の位置づけは、ものづくりの原点ともいえる実践的創造設計開発能力の育成
科目として位置づけられる。
授業の内容 時間
【1】強度解析に関して、①理論(弾性論)、②実験手法、③数値解析法の3手法について勉強する。 6
  ①弾性論に基づく応力解析法
   強度解析を弾性論の立場で解析する際の基本的な事項を理解する。
   二次元弾性論における応力ひずみの関係式
   (例)無限板中の円孔平板の弾性論解を導いてみる。  
  ②実験応力解析法 6
   各種実験応力解析法について、それぞれの手法について分担を決めて
   調べる。その調べた解析方法についてプレゼンを行い、質疑応答する。
   (レポートとしてまとめて提出する。)
  ③数値解析法 4
   数値解析法を使った強度解析法について概説する。特に有限要素法解析法
   については、解析法全体の流れを説明する。
【2】き裂部材の破壊力学解析
   破壊力学パラメータの応力拡大係数(K値)について特性を理解する。 8
   各種き裂へのK値適用の仕方について学ぶ。
   K値ハンドブックによるK値解析演習
【3】疲労破壊への破壊力学の適用方法 5
   疲労破壊の破面の特徴等を、その原因を探る方法について勉強する。
   疲労破壊した材料のフラクトグラフィによる破面観察方法を勉強する。
   特に疲労破壊特有な破壊面を理解し、簡単な破壊原因推定法を習得する。  
   疲労き裂伝播への破壊力学解析方法を学ぶ。
学年末試験 1
   
   
   
   
   
教科書
よくわかる破壊力学、萩原芳彦・鈴木秀人 共著、オーム社
補助教科書
従来学んだ「材料力学」の教科書
履修上の注意
各種応力解析法および非破壊検査方法は、現在用いられている主な測定方法を掲げ、各自一人づつ1解析手法を割り当て、調べて発表するので準備しておくこと。
材料力学の基礎的な知識は前もって復習しておくこと。
評価基準
強度解析法3方法について基礎的な事柄を習得しているか、疲労破壊の特徴を理解しているか試験評価する。実験応力ひずみ解析方法と非破壊検査手法について、各種方法を調べてレポート提出評価する。
評価法
レポートなど20%,定期試験80%
学習・教育目標 東京高専
C-6
JABEE
(d)