国立東京工業高等専門学校 シラバス 国立東京工業高等専門学校トップページへ戻る シラバス 閲覧戻る
教科目名
古典Ⅱ
 
担 当 教 官 古澤 惇子、津田 潔
学年、学科等 2年 一般科目(人文系) 通常講義
単位数 期間 必修 1 単位 後期 週2時間 (合計 30 時間)
授業の目標と概要
 まず漢字が並んでいることに慣れ、次に漢文訓読の基礎を一通り学ぶ。自分の力で読めるようになることが当面の課
題であるが、最終的な目標は、単なる内容の把握に止まらずに主体的な思考訓練の場として古典を読めるようになるこ
とである。
カリキュラムにおける位置づけ
 中国から漢字が伝わって以来、中国の文化や思想、文学は日本語の中に漢文として取り入れられ、現代に至ってい
る。日本語を深く理解し論理的な思考力を身につけその的確な表現法を獲得するためにも、漢文の学習は有用である。
漢文を学ぶことで日本語によるコミュニケーションの基礎力を身につけ、技術者としての真の思考力を育成することが
この科目の目標である。
授業の内容 時間
・漢文入門 3
 漢文訓読についての確認
・故事寓話
 「病入膏肓」 4
 「知音」
 「蛇足」
 故事成語のもとになった話を理解し、現在使用されている意味と比較する。
・古代の史話 4
 「嚢中之錐」
 話の歴史的背景を理解し、登場人物たちや国同士の関係を把握して内容を読み取ること。
・漢詩の鑑賞
 「独座敬亭山」李白
 「九月九日憶山東兄弟」王維 4
 「月夜」杜甫
 「八月十五日夜禁中独直対月憶元九」白居易
 今体詩の詩形を理解し、それぞれの詩形の詩と、代表的な詩人たちの作風とを理解し、詩を鑑賞する感性を
 育成する。
後期中間試験 0.5
・項羽と劉邦 7
 「鴻門之会」
 「四面楚歌」
 長文を読みこなす訓読の力と読解力を養い、英雄たちの生き様に触れ、それぞれの立場をもとに心情を読み
 取っていくことを目指す。
 
・儒家の思想 5
 「論語」
 「孟子」
 中国の思想を学び、日本において受け継がれてきた東洋の基本的な思想を確認する。
・漢詩の鑑賞 古体の詩 2
 「長恨歌」白居易
 日本において多大な影響を与えた白居易の詩から、特に「源氏物語」などにも影響を与え広く読み継がれて

(続き)
教科目名
古典Ⅱ
 
授業の内容 時間
 きた代表的な詩を読んでいく。
学年末試験 0.5
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
教科書
「古典(漢文編)」(第一学習社)
補助教科書
「新国語要覧 増補第4版」(大修館書店)、戸川芳郎「全訳 漢辞海」(三省堂)
履修上の注意
漢和辞典を極力用意する。授業に臨む上で、白文を書き写し、書き下し文を作成しておくこと。また、授業内でも、訳の書き取りを始め多くの書き取り作業をするので、腕に負担のかからない筆記具を用意しておくこと。
評価基準
単元の訓読法、句法を習得し、内容の理解度を定期試験で評価し60点以上を合格とする。また、課題・ノート提出等は評価に含め、加点又は減点の対象とする。
評価法
定期試験80%,提出課題等20%
学習・教育目標 東京高専
B-2
JABEE
(d)(f)