テキスト ボックス: NITT Shiroishi Laboratory

表彰

2008年度太陽エネルギー学会 奨励賞 

                中川由里絵さん

2010年度分離技術会学生賞    米川穣君

2011年東京高専技術懇談会優秀賞 米川穣君

2012年化学工学会学生大会優秀賞

          加藤 拓海君,羽生 真也君

2013年電気化学会技術・教育懇談会奨励賞 羽生真也君

2014年電気化学会技術・教育懇談会奨励賞 高橋勝國君

 

 

テキスト ボックス: Green Energy Laboratory

永続的なクリーンエネルギーを開発するために

 現在世界は地球温暖化や化石燃料の枯渇の問題に直面しています。人類が永続的に繁栄を続けるには,太陽からのエネルギーを活用する必要があります。植物は太古から太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素からブドウ糖などの高エネルギー化合物を合成してきました。「人工光合成」とは,永続的なエネルギー源を開発するために,この太古からの営みに習い,太陽エネルギーを使って高エネルギー化合物を作り出す試みです。城石研では水から高エネルギー化合物の水素を作り出す「人工光合成」と,水素から電気エネルギーを取り出すデバイスの「燃料電池」の研究をしています。

HP:http://xythos.tokyo-ct.ac.jp/web/c/hshiroishi/         連絡先: 准教授 城石 英伸 E-mail:h-shiroishi@tokyo-ct.ac.jp

燃料電池非白金カソード触媒の開発 

 固体高分子形燃料電池の普及のためには,デバイスの低価格化が必要です。そのためには,高コストの原因の一つとなっている白金を使わないようにすることが必要です。専攻科2年生の髙橋勝國くんは,現在カソード触媒として用いられている白金に代わる触媒の開発を進めています。

ソリューションプラズマ法によるナノ粒子担持CNT

 当研究室では,高耐久カソード触媒として知られる白金ナノ粒子担持カーボンナノチューブ触媒を,酸処理などの工程無しに1ステップで合成できるソリューションプラズマ法を産総研と共同で開発し、その有効性を昨年度示しました。5年生の近岡くん(東京農工大学推薦合格)はその欠点である粒子サイズの低減にチャレンジするとともに,水素酸素燃料電池のみならずダイレクト型燃料電池用触媒やセンサーのプローブ素子を作製する手段としての応用に向けて,合金ナノ粒子の調製法を確立することを目指して研究を進めています。

東京高専2015

角丸四角形: 人工光合成
角丸四角形: 燃料電池
テキスト ボックス: 水素
テキスト ボックス: 水

人工光合成のための水の高活性酸化触媒の開発 

 人工光合成を達成するには,系に電子を供給する水の酸化反応が重要ですが,4電子酸化反応であるため,高活性な酸化触媒が望まれていました。城石研の卒業生である羽生君(山梨大大学院進学)は在学当時に,世界で初めて非白金系コアシェル触媒担持GaN:ZnO固溶体で水の可視光分解に成功しました.5年生の高橋優君(ダイキン内定)は,中和法という新しい方法で,可視光半導体にパイロクロア触媒を担持する方法を研究しています。

中温域プロトン導電型燃料電池の開発

 低温域と高温域燃料電池の利点を併せ持つ新しい中温域燃料電池の開発を現在城石研では東京理科大学桑野研究室と共同で推し進めています。5年生の小笠原君(東京高専専攻科推薦合格)は,専攻科1年の大屋君とともに,当研究室で開発した300℃で作動する新しい電解質の開発にチャレンジしています。

多層モノレイヤー直接アンモニア酸化触媒の開発

 アンモニアは年間120万トンを日本国内で製造,そのうち84万トンを輸出しており,国内自給エネルギー源として有望でありますが,低温型燃料電池の燃料として用いるには,有望な触媒がなく,大変難しいのが現状です。専攻科2年生の白坂君は,多層モノレイヤー型触媒を合成することによって,低温でも高活性なアンモニア酸化触媒の開発を目指して研究に励んでいます。